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【書評】『工学部ヒラノ教授の徘徊(はいかい)老人日記』今野浩著

 著者は、今年80歳となる元大学教授。難病の妻と娘を見送った後のヒラノ(ヒラの)教授(著者自身)のリアルな日常が赤裸々につづられる。

 71歳で購入したカツラや介護認定をめぐるあれこれ、終のすみか探し、突然おとずれる親友たちとの別れ…。暗くなりがちなテーマも、まるでひとごとのような客観的な視点と軽妙な語り口に、思わずくすっと笑え、そしていろいろ考えさせられる。とくに介護認定や主治医選びの話は具体的で、高齢者やその家族に役立つ内容だ。

 平成23年に始まったシリーズの最新作だが、初めて読む人でも楽しめる。(青土社・1800円+税)

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