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コロナで揺らぐ文化基盤 映画のまち・深谷を直撃

 新型コロナウイルス感染防止対策を首都圏で一体となって進める埼玉県。映画館や劇場などの施設が「休業要請」の対象になっている。映画のまち・深谷市を訪れると、まちの象徴の映画館は休館中。トンネルの出口が見えず、夜間は人影が途絶え、「開店休業」状態の飲食店も少なくない。コロナ危機は市民の日常を奪い、文化の基盤を揺るがしている。

 酒蔵跡のミニシアターで知られる「深谷シネマ」(同市深谷町)。緊急事態宣言を受けて、今月9日から休館に入った。

 竹石研二館長によると「来場者は4月に入って激減。今の状況があと2カ月続けば、スタッフの人件費や家賃が払えず、継続が困難になる。多くの映画人らによる『ミニシアター・エイド基金』という支援の輪が広がっている」という。

 深谷シネマは「七ツ梅酒造」跡地にあり、歴史的建築群がレトロな風情を醸し出す。数々の映画ロケ地となり、佐藤健主演「るろうに剣心 最終章」(7月公開予定)の撮影も行われた。「ウイルスが収束すれば、きっとまた市民は戻ってくる。国と行政による補償などの手立てを切望します」と竹石館長。

 コロナの影響は多方面に広がる。来年のNHK大河ドラマの主人公である実業家、渋沢栄一で地元が一丸となっていたが、「深谷最大の功労者」をたたえるイベントや講演会が各地で中止に。夏恒例の「深谷花火大会」も中止に追い込まれるなど、市民の希望が次々と奪われている。

 JR深谷駅から徒歩5分。居酒屋などで並ぶ屋台村「ふっかちゃん横丁」もコロナの影響で酔客はまばらだ。客足が遠のくほど営業時間の短縮にも拍車がかかる。各店舗がテークアウトに応じるなど、苦境脱出の糸口を探っている。

 地方都市の経済が「負の連鎖」に陥る中、補償を含め実効性のある対策が求められている。

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