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重症者1人に看護師4人、帰宅せずホテル泊 過酷な現場

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、医療機関で使うマスクや防護服といった医療用品の不足が深刻化している。現場の医療関係者からは「とにかく物がない」との悲痛な声が上がる中、大阪府などの自治体では備品確保へ向けた態勢づくりに乗り出した。

「患者を守れる自信が…」

 「急に新型コロナウイルス患者の受け入れが決まり、マスクや防護服などの備品も足りず、ほかの患者を守れるのだろうか」

 大阪府内の大学病院に勤務する30代女性看護師は不安を明かす。この病院は、府からの要請で、集中治療室を新型コロナウイルス患者専用に転用して重症者を受け入れ、救急受け入れを停止。今後さらに数を増やすため、個室病室やウイルス拡散を防ぐための陰圧室などの増設工事が始まっている。

 現場では、感染者に対応するため、各科から看護師の応援要員を派遣。重症者1人に対し看護師4人が必要で、担当者らは公共交通機関の利用や家族との接触を避けるため、近くのビジネスホテルで寝泊まりしているという。

 新型コロナの重症者の受け入れは、院内にも大きな影響を及ぼしている。

 高密度マスク「N95」やシールド付きマスク、防護服はコロナ対応の病棟に集約しており、ほかの診療科では医療用サージカルマスクの使用を1日1枚に制限されている。防護服についても、本来は患者に対応するたびに使い捨てるが、支給された1着を保管するよう通達されたといい、女性は「使い回すということかと、愕然(がくぜん)とした。院内感染が起きるのでは…」と懸念する。

 備品不足は医療関係者の大きな心理的負担となっている。女性は「とにかく物がなく、標準予防策ができない不安が大きい。自分たちが守られていないように感じ、患者を守れる自信がなくなってくる」とこぼした。

大阪はマスク国内製造を要望

 こうした備品不足について、「医療用マスクや防護服など資源の不足は間違いない。大阪だけでなく全国的な課題だ。全世界で不足している」と危機感をあらわにしたのは大阪府の吉村洋文知事だ。

 15日の記者会見で、緊急事態宣言の期間後の5月9日までの間に府内で必要な医療用品として、医療機関への聞き取りや専門家の意見を踏まえ、N95マスクと防護服、フェースシールドは31・5万枚の調達を目指す考えを示した。

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