PR

ライフ ライフ

逼迫する医療現場、オンライン診療の拡充カギ 新型コロナウイルス

「オンライン診療」のイメージ写真(提供:メドレー) 
「オンライン診療」のイメージ写真(提供:メドレー) 

 新型ウイルスの感染拡大防止のため政府が発令した緊急事態宣言を前に、逼迫(ひっぱく)する大都市圏の医療現場では医師らが疲弊し、病床は限界に近づいている。医療崩壊を回避するには、軽症者や無症状者を施設療養に移行せざるを得ない段階に突入。今後は重症者の治療を優先する態勢整備に加え、院内感染防止を目的にしたオンライン診療の拡充がカギを握りそうだ。

 「この1週間で、医師も看護師もかなり疲れているという話を聞くようになった。軽症者を早めに(施設に)移し、余裕を持った診療ができる態勢を作っていかなければならない」。6日に独自の「医療的緊急事態宣言」を出した東京都医師会の尾崎治夫会長は、現場の窮状をこう訴えた。

 都内では病床数の上積みと同じようなペースで新たな感染者が発生。7日から宿泊施設での受け入れが始まったが、都は軽症者らを一度入院させる方針で、自転車操業が続くとみられる。感染症指定医療機関の医師は「50人以上が入院し、満床状態。施設で10~20人受け入れてもらえても、すぐに埋まってしまうだろう」と打ち明ける。

 重症者が増えれば、人工呼吸器や人工心肺の管理のため、数倍の医療従事者が必要になり、新たな負担が生じる。日本集中治療医学会によると、国内の集中治療室の病床数は人口10万人あたり5床程度で、医療崩壊が起きたイタリアの半分に満たないという。

 相次ぐ院内感染も医療態勢の維持を困難にしている。感染疑いの人が専門外来を受診する際、医療従事者や患者の感染リスクを避けるのに期待されるのが、スマートフォンなどを使ったオンラインや電話での遠隔診療だ。政府の緊急経済対策で時限的に初診から認めることが盛り込まれ、月内にも始める。一部医薬品の処方も可能になる。

 日本医師会では初診からのオンライン診療実施は危険だとの認識を示してきたが、8日の会見で同会の松本吉郎常務理事がこう指摘した。「緊急事態の下で、地域医療の崩壊を避けるための特例中の特例として政府の決定を尊重する。緊急事態が収まり次第、対面診療に戻すべきだ」

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ