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【主張】ABC予想 最初の一歩に挑戦しよう

 入り口は易しそうなのにその証明は気が遠くなるほど奥深く難しい。

 「ABC予想」と呼ばれる数学の超難問の「証明」を含んだ望月新一・京都大教授の論文が、学術誌に掲載されることになった。

 「宇宙際」という、いくつもの宇宙がせめぎ合う世界で展開される論文を理解できる数学者は、世界でもまだ10人ほどといわれる。

 絶望的な難しさだが、たし算とかけ算、素因数分解の知識があれば、問題の入り口に立ち、最初の一歩を踏み出すことはできる。新型コロナウイルスの影響で休校が長引き、時間を持て余している小中学生、高校生も多いだろう。ぜひ、挑戦してもらいたい。

 ABC予想の出発点は、「A+B=C」(A、Bは自然数)のような初等的な数式について、「たし算」と「かけ算」を比べることである。

 たとえば「3+5=8(2の3乗)」の場合は、たし算の結果である8と、3、5、8を素因数分解し、同じ素数の重複を避けてかけた結果(この場合は3×5×2=30)を比べる。AとBがたがいに素(分数「A分のB」が約分できない)であるという約束事を加えると、たいていの場合は「かけ算」の結果が大きくなる。

 しかし、「5+27(3の3乗)=32(2の5乗)」で同じ計算をすると、「たし算」の結果(32)は「かけ算」の結果(5×3×2=30)より大きい。

 「たし算」が「かけ算」より大きくなる数字の組み合わせはとても珍しい。そして、珍しい組み合わせをもれなく探し出し、集めたいと考えた。それが、「ABC予想」の最初の一歩なのだ。

 望月教授はメディアの取材を受けないので確かめられないが、最初の一歩は同じに違いない。

 小中学生には、何かに頼らず、自分で試行錯誤して、珍しい数字の組み合わせを見つけることにチャレンジしてほしい。

 ここから先は難しい。珍しい組み合わせは、いくら集めてもきりがない(無限に存在する)ので、集めきれる数(有限個)にしたいと数学者は考えた。

 「かけ算」の方をいくらか強くしてやれば、確かに集めきれる数にできることを、望月教授はいくつもの宇宙(数学的世界)を絡ませる超絶的に難解で独創的な理論により、証明したのだという。

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