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【話の肖像画】台湾元総統・陳水扁(69)(15)公約実現へ改革断行

 頑張った子供を表彰することを特に心掛けた。極貧の家庭で育った私自身が小学校の時に「県長賞」をもらったことがあり、ものすごく励みになったのをよく覚えているからだ。社会的立場のある人に褒められることはその子の人生が変わるきっかけになると思い、教育関係の表彰式にはなるべく出席した。あるとき、作文コンクールの表彰式に行ったら、「市長賞」の受賞者が高校生になった自分の長男だったことに驚いた。政治活動でほとんど家庭を顧みなかったが、子供はちゃんと成長してくれていた。

 《治安を改善するため、賭博場と性風俗業を市内から一掃した。裏社会を敵に回すことになった》

 当時の台北市にはゲームセンターと称した、実態は地下賭博場がたくさんあった。これらは暴力団の資金源にもなっていた。警察がいくとゲームセンターになり、いなくなれば賭博場に戻る。これは歴代の台北市長が解決できなかった問題だった。私は警察に24時間体制で巡回させ、水道、電気を止めるなどの強硬手段で全て廃業させた。また、当時の台北市には公的な営業許可を得ている公娼が多くいた。「時代に合わない」と考え、これも廃止することにした。

 市民の生活はより安全になったが、私のやり方に対し、「独裁者」といった批判も多く寄せられた。行き先で抗議デモに出くわすことが増えた。一連の改革で既得権益を失った勢力は私を敵視するようになり、これが2期目の市長選落選の原因の一つになったと指摘する声もある。(聞き手 矢板明夫)

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