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軽症者ら自宅・施設療養へ 医療スタッフ手配など課題山積

 新型コロナウイルスの重症者の治療を優先するため、厚生労働省から軽症者や無症状の感染者に自宅、宿泊施設などで療養させる方針が全国自治体に3日、通知された。東京都、神奈川県、大阪府など大都市圏を中心に医療崩壊の危機が迫る中、軽症者らで埋まるベッドを空けることは避けられないが、施設の準備など具体的な対応は自治体に委ねられた。容体を見守る医療スタッフの手配など課題は山積している。

 「医療崩壊を起こさないため、軽症の方がストレスなく癒やされる態勢を築いていきたい」。軽症者らの療養に向けての準備状況について、東京都の小池百合子知事は3日の定例会見でこう述べ、来週にも借り上げたホテル1棟の運用を始めることを明らかにした。

 都では750床の病床を確保しているが、入院患者は2日時点で628人に上る。うち重症者は18人で約3%。ただ、軽症者でも入院から退院まで2週間以上かかり、ベッドが空かないまま新たな患者が運び込まれる状況だという。

 千葉県でも93人の入院患者のうち重症者は9人。大半は軽症や無症状とみられる。厚労省の通知を受け、軽症者らを施設で受け入れることを想定し、県や市町村が所有する宿泊施設のリスト化に入った。ホテルの業界団体にも借り上げの可否を問い合わせている。

 担当者は「中国・武漢からの帰国者を受け入れた『ホテル三日月』の経験を生かしたいが、今回は全員が感染者という違いがある。健康チェックの方法のほか、医師を24時間常駐させる必要があるかなど課題は多い」と打ち明ける。

 厚労省の指針では、自宅や施設で療養する患者から保健所が1日1回程度、発熱やせきなどの症状の有無、容体の変化などを聞き取る。症状が急変した場合の連絡・相談態勢、搬送先も確保する必要があり、自治体側の負担が大きい。

 東京医科大の濱田篤郎教授(渡航医学)は「重症者の治療にしわ寄せがいかないように軽症者が自宅・施設で療養することは大事だが、滞在場所を確保できたとしても、患者の容体を誰が見るのか早急に決めないといけない」と指摘する。

 その上で「保健所だけでは無理があるが、地域の医師も感染防御が十分でない中で診察しろといわれても困る。経験や知識のある医師らがチームで担当しようとしている自治体もあるようだ。地元の医師会との連携も欠かせない」と話す。

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