PR

ライフ ライフ

コロナ緊急事態 各国はどう動いているか

その他の写真を見る(2/2枚)

EU最速の宣言でも防げず

■イタリア

 イタリアのコンテ首相は3月9日、翌10日から全国で外出制限を行うと発表した。21日には、食品や物流など、生活必需品を除く生産活動をすべて停止することを決めた。

 イタリアで非常事態が宣言されたのは1月31日。観光でローマを訪れた中国人夫婦に、国内初となる感染が確認された直後のことで、欧州連合(EU)で、最も早かった。非常事態は災害などに際し、政府が州を統合する形で危機対応を可能にするための措置。宣言とあわせて、中国との直行便も差し止められた。

 今回の感染拡大は2月後半、ロンバルディア州で38歳の地元男性による集団感染が発覚したのが発端。男性は中国渡航歴がなく、感染源は謎のまま。感染を食い止めるため、コンテ氏は3月8日、同州などイタリア北部や中部で移動を制限すると発表し、その後は五月雨式の対応が続いた。

 8日の発表後、同州の州都ミラノ駅などに、制限区域から脱出しようとする人が殺到。9日になって移動制限を全国に広げると発表し、外出時は理由を明示する証明書の携帯を求めた。

 この時まで飲食店は、客と店員の距離を1メートル開けることを条件に、午後6時までの日中営業が認められていた。その後、一斉閉店へと改められた。

 3月末には1日当たりの感染死者が900人を突破。1日の発表で727人になったが、増加は続いている。政府は外出制限を4月13日まで続けることを決めた。(パリ 三井美奈)

3人以上の集会禁止に重点

■ドイツ

 ドイツは厳格な外出禁止措置をとらず、公共の空間で3人以上が集うことなどを禁じる「接触制限」に比重を置く。ただ、感染者拡大に歯止めがかからず、自主隔離中のメルケル首相は1日、「効果は若干みられるが、制限を変える段階には程遠い」と、19日までの制限期間延長を発表した。

 制限は買い物など必要な外出を認めた上で(1)同居家族以外との接触を最小限にし、接触時は最低1・5メートルの距離をとる(2)宅配や持ち帰り品の販売を除く飲食店を閉鎖(3)理髪店など身体の接触を避けられないサービス業の禁止-が主な内容。

 基本法(憲法に相当)が定める緊急事態ではなく感染症保護法に基づく措置で、国と実施主体の各州・特別市が一律の指針に合意し、3月22日に始まった。

 外出禁止措置をとるか否かも議論され、南部バイエルン州など一部州は独自に導入した。ただ、独裁体制下の旧東ドイツで育ち、旅行や移動の自由の貴重さを知るメルケル氏が「民主主義体制下では容易でない」と語るなど、私権の制限に慎重論は強く、接触制限前は娯楽施設の閉鎖などにとどまっていた。

 接触制限の違反は少なくはなく、警察が巡回して市民に注意する姿も伝えられる。罰則の有無や程度は州で異なり、導入や強化を図る動きもある。延長によりキリスト教の復活祭に伴う休暇も旅行などができないが、メルケル氏は「パンデミック(世界的大流行)に祝日はない」と国民に協力を呼び掛けた。(元ベルリン支局長 宮下日出男)

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ