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【主張】世界不況とG20 前例なき行動で結束示せ

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を受けて、20カ国・地域(G20)首脳がテレビ会議を行い、約550兆円超の経済財政策などで協調行動を取ることをうたった首脳声明を発表した。

 すでに世界中で入国制限やロックダウン(都市封鎖)が相次ぎ、各国経済は同時に「需要蒸発」ともいうべき危機的状況に陥っている。

 国際社会にリーマン・ショック時以上の結束が求められるのは当然だ。ましてや感染拡大の起点となった中国を含むG20である。首脳会議は遅すぎたくらいだ。

 大切なのはG20で確認した対応を各国が迅速に具体化することである。協調行動に揺らぎがあってはならない。

 日本の景気も急激に悪化している。政府の景気判断からは6年9カ月ぶりに「回復」の文字が消えた。東京五輪延期で当面の特需も期待できない。政府内ではリーマン時を上回る規模の緊急経済対策が検討されている。各国と足並みをそろえることが重要だ。

 雇用危機が現実味を帯びる米国では、国内総生産(GDP)の1割に相当する2兆ドル規模の対策を決めた。欧州連合(EU)は思い切った財政出動を行えるよう、財政赤字の抑制ルールを一時停止する。日本も前例にとらわれず、思い切った対策を講じるべきだ。

 G20はワクチンや治療薬開発での協力や、医療物資、農産品が国境を越えて円滑に流通するよう連携することも確認した。「グローバルな行動、連帯および国際的な協力がかつてないほど必要だ」とした声明の認識を徹底したい。

 懸念するのは結束にひびを入れかねない中国の動きだ。中国が武漢情報を隠蔽(いんぺい)したことが世界的な感染拡大につながった。そこに頬かむりをしたまま「模範国」であるかのように宣伝戦を仕掛けるため、米国の反発を受けている。

 米国は、G20に先立つ先進7カ国(G7)外相会合で新型ウイルスを「武漢ウイルス」と呼ぶよう求めたが、各国と折り合えず声明採択が見送られたとされる。中国の振る舞いがG7の足並みの乱れを誘ったのなら残念である。

 トランプ米大統領は27日、中国の習近平国家主席と電話会談を行ったが、まずは中国が不適切な初動を猛省すべきだ。その表明がなければ、いくら習氏がG20の連帯を唱えても説得力を持たない。

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