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新型コロナは1年で終息するのか 五輪延期でも長期戦に

新型コロナウイルスの拡大防止策を検討する政府の専門家会議後の記者会見=19日夜、厚労省
新型コロナウイルスの拡大防止策を検討する政府の専門家会議後の記者会見=19日夜、厚労省

 来夏までの開催延期が決まった東京五輪。その要因となった新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は1年後に終息しているのか。ワクチンや治療薬の実用化には一定の時間がかかるとみられ、感染症の専門家の間では、流行の一時的な収束と再流行を繰り返しながらの長期戦との見方が高まっている。

 「新型コロナウイルスはインフルエンザのように暖かくなると消えてしまうウイルスではない。数カ月から半年、あるいは年を越えて闘い続けていかなければいけないと考えている」

 政府の専門家会議メンバーで日本感染症学会の舘田一博理事長は今月9日の会議後の会見でこう述べ、新型コロナウイルスの封じ込めの難しさを強調した。

 同会議の見解にも「国内での流行をいったん抑制できても、しばらくはいつ再流行してもおかしくない状況が続くと見込まれる。世界的な流行が進展していることから、国外から感染が持ち込まれる事例も繰り返されると予想される」との一文が盛り込まれた。

 同じコロナウイルスを原因とする感染症をめぐっては、重症急性呼吸器症候群(SARS)は2002年11月の発生確認から8カ月後に世界保健機関(WHO)が終息宣言。一方、12年9月以降に広まった中東呼吸器症候群(MERS)はいまだに世界的な終息宣言に至っていない。

 舘田氏によると、一般的に風邪の原因となるコロナウイルスは一年中存在する。仮に現在流行の中心である北半球の欧米やアジアなどでおさえ込むことに成功しても、遅れて感染が広がりつつある南半球のアフリカで流行しているものが再び北半球に持ち込まれれば、年間を通して広がり続ける恐れがあるという。

 感染予防のためのワクチンについては、米衛生当局などが臨床試験を始めたほか、国内でも国立感染症研究所や大学、民間共同での開発が進む。ただ、安全性や有効性の確認には通常1年から1年半、最短でも半年以上かかるとされ、来夏までの五輪開催に間に合うかどうかは不透明だ。

 既存薬を使った治療薬にも期待がかかるが、副作用などもあり、万能ではない。多くの人が感染して免疫を持つことで、感染の広がりを抑える「集団免疫」に対しては、科学的根拠がないなどの理由で懐疑的な声が少なくない。舘田氏は「新型コロナウイルスとの闘いは、年を越えて続く覚悟を持たなければいけない」と訴える。(伊藤真呂武、三宅陽子)

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