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iPS血小板、初の輸血成功 京大

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)から血液の成分である血小板を作り、血小板が減少する難病患者に輸血する臨床研究について、京都大の研究チームは25日、輸血を実施したと発表した。iPS細胞を使った輸血の臨床研究は世界初としている。

 輸血は昨年5月から今年1月にかけて計3回、京都市内の同大付属病院で、再生不良性貧血の患者を対象に行った。性別や年齢は明らかにしていない。重大な副作用などはなく、輸血自体は成功したという。平成30年9月、厚生労働省が臨床研究の実施を承認していた。

 輸血を指揮した高折晃史教授は「副作用もなく、輸血が無事に終わってほっとしている。今後は安全性、有効性を確認して実用化に結びつけ、新しい治療法を早く患者に届けたい」と話した。

 再生不良性貧血は、止血作用のある血小板などの減少で出血しやすくなり、感染症にもかかりやすい。重度の場合の治療方法は献血で集めた血小板の輸血だが、特殊な免疫型の患者は拒絶反応が起きて輸血ができない課題があった。

 臨床研究は、この特殊な免疫型の患者を対象に行った。拒絶反応を防ぐため、患者自身の血液から末梢(まっしょう)血単核球という細胞を採取してiPS細胞を作製し、血小板に分化させて輸血した。

 万一の拒絶反応や副作用の発生に備え、血小板の数を徐々に増やしながら、令和元年5月、8月、2年1月の3回に分け輸血した。最後の輸血から1年間にわたって経過を観察し、安全性と有効性を確認する。

 iPS細胞由来の細胞はがん化の懸念が指摘されるため、動物実験でがん化しないことを確認した。

 再生不良性貧血の国内患者は約1万人とされ、献血の血液提供者は減少している。チームは京大が備蓄している健康な人のiPS細胞から血小板を作り、患者に輸血する手法も研究中で、今回の臨床研究の知見を役立てるという。

 iPS細胞を使った再生医療の研究は、これまでに目の網膜や角膜の病気、パーキンソン病、心不全を対象に実施されている。

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