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【学ナビ】脱“文系イメージ”、理系PR本腰 受験生獲得へ展示会や模擬授業

自分で考えて行動するロボットの研究に取り組む法政大機械工学科の学生ら=同大小金井キャンパス(同大提供)
自分で考えて行動するロボットの研究に取り組む法政大機械工学科の学生ら=同大小金井キャンパス(同大提供)

 ■高い研究水準…「国立大と遜色ない」

 総合大学ながら文系のイメージを強く持たれている私大の中に、理系学部のPRに力を入れるところが増えてきた。優れた研究成果を外部に知ってもらおうと大学版の展示会を開催したり、受験者を増やそうと理系学部独自のオープンキャンパスを行ったりとさまざまな工夫を行う。研究水準は高いがPRはあまり得意ではないという従来の姿が変わりつつある。(山本雅人)

 ◆フォーラムで成果紹介

 ≪法大≫ 東京都小金井市の小金井キャンパスを中心に理系の4学部13学科を開設する法政大学(同千代田区)。法政の名称もあり文系のイメージを持たれがちだが、理系学部では最先端の研究が行われている。例えば、舌に電気刺激を与えて塩味などの味覚を生じさせることで実際の塩分摂取を抑制、生活習慣病を予防するといった研究だ。

 昨年9月には、理系学部の研究について講演や展示で外部に紹介する「法政科学技術フォーラム」を初めて開催した。小金井キャンパス担当の尾川浩一副学長(元理工学部長)は「大学全体として、企業へのアピールも含め社会への発信強化が必要と考えた」と語る。尾川副学長の母校である慶應義塾大学では既に数十年前からこのようなフォーラムが行われており、それらも参考にしたという。

 高校生向けには平成26年から、理系の体験授業を行う「ワンデー・サイエンスカレッジin小金井キャンパス」(事前申し込み制)を実施したり、予備校模擬試験での志望校データなどを参考に、理系独自で受験を呼び掛けるダイレクトメールを発送したりしている。

 ◆女子の入学者増目指す

 ≪青学≫ 「英語の青山」といわれる青山学院大学(東京都渋谷区)でも、相模原キャンパス(相模原市)の理系学部の受験者を増やそうとさまざまな取り組みを行う。特に女子の受験生獲得に力を注いでいる。

 24年から毎年6月、女子中高生を対象とした「Aoyama Rikei Girls(青山理系ガールズ)フェア」を行い、模擬授業や女子在学生との懇談会を開催。24年度は15%だった女子入学者の比率が31年度には22%にアップした。

 長秀雄理工学部長は「世の中の男女比からいっても、女子の入学者がもっと増えてほしい」とし、「優秀な女子学生に入ってもらうことで研究水準をさらに上げたい」と話す。

 非破壊検査工学の専門家である長学部長自身、同大の出身だが、学生時代、「『青山に理系があるの?』と友人にいわれた」と振り返る。だが、「東北大学に助手として赴任した際、理系の強い国立大と比べても青山学院の研究水準や施設が遜色ないことを実感し、自信を持っている」という。

 同大では、密接に関係する生命と化学について同時に学べるという珍しい特徴を持つ化学・生命科学科の存在や、各学科の授業では、準備に手間がかかる実験で「教員が行うのを見せるという大学も多い中、少人数のグループごとに学生自身で実験できるようにしている」と教育面の手厚さも強調する。

 ◆脱“男子学科”へ独自色

 ≪中大≫ 中央大学(東京都八王子市)でも、理系の後楽園キャンパス(同文京区)でのオープンキャンパスの際、電気電子情報通信工学科や精密機械工学科といった男子のイメージが強い学科の女子学生が研究について紹介する場を設けるなど、特色あるPRを行う。

 文系のイメージが強い私立の総合大学の多くに共通するのは、終戦前後に理系の学部が新設され、文系学部よりも歴史が短いこと。理系学部の強さも知ってもらうため、各大学とも、国立大に比べ低い理系の大学院進学率を上げるべく奨学金制度を充実させるなど、さまざまな施策でさらなる強化を図る。

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