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【新・仕事の周辺】鳴神響一(作家) 音と仕事のわりなき関係

 一方、ブローカ野は演奏や歌唱における「音楽表現」に関わる。ウェルニッケ野は音の高低の判別などの「音楽認知」に関する機能を持つとされる。

 仕事の段階によって効率を上げる音楽が異なるのは、大脳内の各領域の機能分担と何らかの関わりがあるものに違いない。

 文章を吐き出すためにブローカ野を酷使すべきときに、歌詞の意味を考えてしまったり、細かい音楽表現に意識が向いたりするのが好ましくないとは素人にも想像がつく。

 だが、ゆったりした曲と激しい曲が、大脳にどんな差異をもたらすのかは皆目わからない。

 効率を上げる音楽環境については現在も鋭意模索中である。

 トイレの水を流したら、その水音が刺激となって、行き詰まっていたアイデアがいきなり浮かぶ事態が時おり発生する。

 音楽と仕事との関係を考えている自分が、なんだか愚かしく感じられて悔しいのである。

【プロフィル】鳴神響一

なるかみ・きょういち 昭和37年、東京都生まれ。中央大学法学部卒。学校職員などを経て平成26年、角川春樹小説賞を受賞した『私が愛したサムライの娘』でデビュー。同作で27年に野村胡堂文学賞も受賞。著書に『鬼船の城塞』『斗星、北天にあり』のほか『脳科学捜査官 真田夏希』『令嬢弁護士桜子』などのシリーズ作品も多数。

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