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人工肺「ECMO」 中国で回復例複数 新型肺炎治療で

 新型コロナウイルスが原因の肺炎で死亡する人が相次ぐ中、重症患者に「体外式膜型人工肺(ECMO、エクモ)」が導入され、症状が改善するケースがみられている。中国では回復例が複数報告され、今後も治療の切り札として期待される。ECMO管理に成熟した医療機関は限られるため、関連学会は重症患者の搬送などに関する相談を受ける態勢を構築し、「救える命を救うため、効率的に活用しなければならない」と呼びかける。(伊藤真呂武)

 ECMOは、人工呼吸器では救命困難になった重症呼吸不全の患者に行われる生命維持装置。体外に吸引した血液の中に酸素を直接取り込み、体内に戻す対症療法で、その間に肺の回復を待つ。平成21年に流行した新型インフルエンザでも治療効果を発揮したという。

 新型コロナウイルスの患者は原則、感染症対策の設備が整った病床のある全国約370カ所の指定医療機関に入院することになっているが、ECMO管理に詳しい日本集中治療医学会の専門医、清水敬樹氏は「指定医療機関と、ECMO管理に優れた医療機関は異なることが多く、転院が必要になる」と指摘する。

 ECMO管理の専門医らが所属する日本集中治療医学会、日本救急医学会など6学会・研究会は「日本COVID19対策ECMOnet」を2月中旬に設立。重症患者の入院先からの電話相談に応じ、清水氏らコーディネーターが転院の必要性や優先度を判断し、対応可能な受け入れ先を選定している。

 首都圏と長野県の9都県では10カ所がECMOの熟練施設とされるが、病床数は30床程度に限られる。清水氏は「ECMOは一度装着すると、1~2週間の管理が必要。1日1件程度でも1カ月続けば30件になり、受け入れ能力が危険水域に達してしまう。より多くの命を守るため、搬送先の選定を適切に行うことが求められる」と話す。

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