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中国全土の「入国拒否」遅すぎた決断 経済・習主席来日に配慮

新型コロナウイルス感染症対策本部で発言する安倍晋三首相(奥列手前から2人目)=5日午後、首相官邸(春名中撮影)
新型コロナウイルス感染症対策本部で発言する安倍晋三首相(奥列手前から2人目)=5日午後、首相官邸(春名中撮影)

 安倍晋三首相は5日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、新たな水際対策で中国全土からの入国拒否とほぼ同等の措置に踏み切った。拡大防止に効果があるとはいえ、遅すぎた対応と言わざるを得ない。

 中国は新型コロナウイルスの発生地で、5日時点で死者は3千人超、感染者数約8万人にのぼる。法務省は2月27日の衆院予算委員会で、中国本土からの1日あたりの入国者数について、1月の2万人超に比べ2月下旬は1千人以下だと説明した。とはいえ、新型コロナウイルスは感染しても無症状の人が多い特徴を踏まえれば、入国拒否の対象を早期に中国全土に広げるべきだった。

 1月下旬以降、中国湖北省武漢市にチャーター機計5機を派遣して実現した邦人らの退避も「中国の格別の配慮があった」(官邸筋)とされる。一方、政府の専門家会議は2月24日、感染拡大の終息は「今後1~2週間が瀬戸際」との見解を発表した。

 その後も政府関係者は「世界第2位の経済大国の中国との関係は大事だ」として4月に予定した習近平国家主席の国賓来日への「未練」をにじませ、結果的に中国から多くの人が入国し続けた。中国と対立する米国のみならず、中国と蜜月関係にあるロシアも2月20日から中国人を入国禁止にしたのとは大違いだ。

 首相は2月29日の記者会見で「政府の力だけではこの戦いに勝利することはできない」と述べ、小中高校などの一斉臨時休校に理解を求めた。中国への過度な配慮のあまり、感染拡大への対応が遅れて国民の安全がおろそかになれば本末転倒だ。(小川真由美)

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