PR

ライフ ライフ

「自分も感染しているのでは」 クルーズ客、下船後も不安 新型コロナ

 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」でウイルス検査を受ける乗客のポール・モレスキーさん=13日(本人提供・AP)
 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」でウイルス検査を受ける乗客のポール・モレスキーさん=13日(本人提供・AP)
その他の写真を見る(1/2枚)

 新型コロナウイルスの集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が横浜港に入港してから3日で1カ月。全員が下船した現在も、乗船していた人たちは「自分も感染しているのでは」と不安な日々を過ごしている。船内での医療や検疫の態勢不備を強く批判する人も。過酷な日々を振り返り、「一歩間違えれば死んでいた」との声も上がる。

 「保健所から何の連絡もない。私は(下船後の)状況を誰にも報告していないが、それで良いのか…」

 夫婦で乗船していた50代女性は、船内で陰性だった乗客が下船後に陽性となるケースを見るにつけ、不安を感じている。保健所などによる経過観察措置はどうなっているのか。今回の問題に対する行政の対応に不信感を募らせる。

 女性は入港から3日目の2月5日に船内で発熱。医療チームから十分な診察を受けられず、病院に搬送されるまで約10日間にわたって発熱や頭痛などに悩まされた。その間、要望した常用薬が別の乗客に誤配布されるミスも重なり、「このまま死ぬのかな」と思うまでに症状が一時悪化した。

 18日には症状が出ていない夫が陽性と判明。濃厚接触者だった女性の検査が行われたのは4日もたってからで、帰宅は陰性が判明した25日までずれ込んだ。

 死亡した他の乗客女性について、5日に発熱するも入院は12日だったとの話を聞いた。「自分のように長い間、診てもらえずに重症化したのか」。やりきれない思いがこみ上げた。

 知り合いの乗客も複数が重症化した。「船で十分な医療態勢をとれず、診察、検査、入院措置を遅らせ、重症化させた責任は国にある。私も一歩間違えれば死んでいた」と厳しく非難した。

 一方、「今思うとぞっとする」と振り返るのは、妻と乗船していた神奈川県の70代男性だ。妻にかぜの症状が出たが感染は免れた。

 ただ、下船後は外出を控えており、保健所からは体温や体調を尋ねる電話が毎日かかってくる。「陰性で下船した人が後になって発症しているニュースを見ると怖い。少しずつ日常生活を取り戻していきたい」

 東京湾を航行中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」のレストランで夕食を取る乗客ら=2月3日夕(画像の一部を加工しています)(乗客提供)
 東京湾を航行中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」のレストランで夕食を取る乗客ら=2月3日夕(画像の一部を加工しています)(乗客提供)
その他の写真を見る(2/2枚)

 下船時に陰性だったという別の70代男性も外出を控える状況が続くが、近隣住民が差し入れの食事などを玄関先に置いてくれる。

 保健所から健康状態の詳細なチェックを毎日受けている。ただ、知り合いの元乗客が受けている経過観察は、簡単な質問のみで毎回終わるとの話を聞き、「自治体によって対応に差があるようだ」と明かす。

 今回の対応に批判が集まる厚生労働省に対し、「船内の感染症対策、乗客の健康に対する配慮、リスク管理などで、何が問題だったのかを総括し、検証するべきだ」と注文した。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ