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大津いじめ訴訟判決 生徒の父親「いじめ許さぬという判断」と涙

控訴審判決後に記者会見する男子生徒の父親=27日午後、大阪市
控訴審判決後に記者会見する男子生徒の父親=27日午後、大阪市

 「『いじめは許されない』と後押しする司法判断。金額よりも、因果関係などを改めて認めた点が重要だ」。大津市立中学2年の男子生徒=当時(13)=の自殺をめぐる27日の大阪高裁判決を受け、大阪市内で記者会見した生徒の父親(54)は安堵(あんど)の表情を見せた。

 元同級生側は、控訴審でも男子生徒への行為について「ちょっかい」や「いじり」の範囲だと主張。だが高裁の佐村浩之裁判長は、男子生徒が「死にたい」と周囲に言ったり、登校を避けようとしたりした点を挙げ、「いたずらの域を大きく逸脱し、いじめ行為以外の何物でもない」と退け、連休明けの登校時刻に飛び降り自殺したことなどから、いじめと自殺に因果関係があると改めて認定した。

 さらに、事件をきっかけに平成25年に制定された「いじめ防止対策推進法」を複数引用。元同級生らの行為は「同法の『いじめ』にも該当することは明らか」などとした。

 弁護側によると、事件後に施行された法律を裁判所が引用したケースは異例といい、父親は「この法律をちゃんと生かせ、いじめを狭く解釈するな、という教育現場や関係者へのメッセージだと思う」と話した。

 一方、賠償額の算定をめぐり高裁判決は、遺族側について、両親の関係などから男子生徒を精神的に支える家庭環境ではなかった点などに言及。過失相殺するなどして1審判決より大幅に減額したが、代理人弁護士は「いじめが起きたとき家庭環境の問題を調べようとする動きが強まるのではないか」と懸念を示した。

 男子生徒の自殺から8年余り。父親は「無念を晴らしたいという一心でここまできた」と振り返り、「この判決がきっかけでいじめをめぐる環境が何か変わっていくはずだと、息子に伝えたい」と目元をぬぐった。

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