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拡大恐れの「市中感染」どう防ぐ 新型肺炎、受診の目安公表

新型肺炎の流行を受け、マスク姿の観光客が目立つ大阪市内=17日、大阪市北区(渡辺恭晃撮影)
新型肺炎の流行を受け、マスク姿の観光客が目立つ大阪市内=17日、大阪市北区(渡辺恭晃撮影)

 新型コロナウイルスの感染が広がる中、厚生労働省が17日、医療機関受診の目安を公表した。流行期を見据え、混乱を食い止めたい意向だが、医療態勢の整備は始まったばかり。感染経路のたどれない「市中感染」の拡大を防ぎ、感染を最小限にとどめることは可能なのか。専門家は「危機対応に対する国民の理解、合意形成を急ぐ必要がある」と指摘する。

 「必要な方が適切な医療を受けられる。重症化を防ぐ態勢づくりだ」。加藤勝信厚労相は17日の会見で、受診目安を整備した狙いをこう強調した。

 厚労省は今回、持病がない人たちについて、「熱(37・5度以上)が4日以上続く」などの症状があることを相談の目安と提示。保健所への相談を経て、医療機関にアクセスするよう国民に求めた。

 受診目安に“一定の症状”を求めた背景には、無症状者や軽症者らが押しかければ医療機関がパンクしかねないとの危機感がある。

 初の死者が判明した今月13日以降、国内では感染経路が判然としない患者が続出。政府の専門家会議座長の脇田隆字(たかじ)・国立感染症研究所長は16日、「(感染が)広がるほど重症者は増える」との認識を示した。

 目安では高齢者や持病を持つなど感染すれば重症化しやすい人が、優先して医療機関にアクセスできる仕組みを示した形だ。国は診療態勢が整う医療機関を今後、726カ所から800カ所に拡大させる方針だが、楽観はできない。

 日本大学危機管理学部の福田充教授(リスクコミュニケーション)は「各医療機関は他の入院患者も抱えており、病床数や対応に当たる人員に余力がなくなるケースも考えられる。感染動向次第で、受け入れ能力を超える地域が出てくる恐れもある」と警鐘を鳴らす。

 今後患者が急増する事態となれば、国は感染拡大防止に向け、外出自粛要請や集会の制限などさらなる対応に踏み切る可能性も指摘される。福田氏は「国は自治体や学校、病院、企業などが判断に迷うことのないよう積極的な情報発信に努め、その方向性を社会全体で共有していく仕組みを早急に構築していく必要がある」と話している。

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