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【熊木徹夫の人生相談】殻に籠もった息子を救いたい

■相談

 一人暮らしの大学4年生の息子がゼミで孤立し、学校が恐ろしいといってアパートに引きこもってしまいました。就職は内定しているのに、このままでは卒業もできません。

 息子のアパートを訪ねると、郵便受けはあふれ返り、部屋に入れてもらえませんでした。誰とも交流せず、ずっとゲームをしているようです。

 正月に息子は帰省しましたが、私は腫れ物にさわるように過ごしました。息子から「君たちといるとストレス」と言われました。「僕に何をしてほしい」と聞かれ、「大学を卒業してほしい」と言ったら、息子は無言でした。息子を救うのに、私はどうすればいいのでしょうか。(東京、50代、主婦)

■回答

 一人暮らししている息子を心配しない母親などいない。ましてや、その子が引きこもってしまったなら、なおさらです。あなたが息子さんを救い出そうとするなら、まずは彼の立場になる必要がある。いくばくかの想像を交え、彼の気持ちを追ってみましょう。

 彼のアパートを訪ねたとき、親なのに部屋に入れてもらえないということは一見絶望的なようですが、果たして本当にそうでしょうか。

 ゼミで孤立し学校が恐ろしくなったことは、先に親に報告をしている。少なくとも、親には心を閉ざしていないのです。本当に親に心を許していなければ、正月に帰省することもないはず。また「君たちといるとストレス」という言葉は両義的です。

 “君たち”などというよそよそしい呼びかけや“ストレス”という突き放しは、実は単なる親の拒絶ではない。ここには「本当は甘えたいのに、ここで甘えては格好が悪い」という、一種の自己韜晦(とうかい)=本心を隠すこと=が含まれている。それから、「大学を卒業してほしい」と返されるに決まっているのに、「僕に何をしてほしい」と尋ねるのは、やはり親と対話しなくてはならないという潜在的な思いからでしょう。それに対し無言なのも、申し訳なさを痛感しているからに違いありません。

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