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新型コロナ感染拡大 病床確保の要請に対応追われる自治体 「どれだけ…」戸惑いの声も

 16日もさらに国内で拡大した新型コロナウイルスの感染。各地の自治体は、感染者増加に備えて「事前対応」に追われている。厚生労働省は都道府県などに対し、医療態勢の強化や患者を搬送する受け入れ先の医療機関の病床確保を要請しているが、大量の病床を早期に確保するのは難しいのが現実。そもそも、どの程度病床を確保すべきかも分からず、自治体側には困惑も広がる。

 「最悪の状態に備える必要があるのは分かるが、県内で感染者が1人も確認されていない現状で、どれだけ準備をすればいいのか」

 東日本のある県の感染症対策担当者は、戸惑いを隠せない様子で語った。

 厚労省は9日以降、全国の自治体に入院病床の確保を要請。横浜港のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で多数の感染が確認されたことを踏まえ、ウイルスが外部に出ないようにする設備が整った「感染症指定医療機関」以外に一般病院でも感染患者を入院させることが可能だとした。

 また、12日には、新型インフルエンザの国内発生時の対策として事前に定めた「入院医療機関」の活用を優先的に検討するよう通知した。入院医療機関は数も多く、県によっては数十あるが、感染者が多数になった場合、受け入れはそう簡単にはいかない。

 計89の入院医療機関がある埼玉県の担当者は「元々の入院患者もおり、普段からベッドを空けておくのは困難。ベッドが空くかどうかも、すぐに明確にはできないだろう」とし、「空きベッドの数は変動するため完全に把握するのは難しい」との見方を示す。

 山梨県の担当者は「病院にはできる限りの協力をお願いしている」と話しながらも、「県内で患者が徐々に増えるなら病院側も準備できるが、急な受け入れ要請にはすぐに対応できないだろう」と打ち明けた。

 感染者の受け入れをめぐって、厚労省に対して不信感すら抱く自治体もある。ダイヤモンド・プリンセスの感染者を受け入れたある県の担当者は「厚労省から情報が入らず、船側の現場と調整しながら受け入れた。厚労省内部で情報が行き届いていないように感じる」と苦言を呈した。

 国内拡大を阻止するため、国はウイルス検査の要件も変更。これまでは中国湖北省への渡航歴などがある場合に限定してきたが、湖北省や浙江省の渡航歴などにかかわらず、自治体の判断で検査できるよう定義を改めた。

 埼玉県の担当者は「これまでも現場の医師からの情報を検討し、引っかかる場合は検査を実施してきたが、自由度が高まるのはありがたい」と歓迎。一方で「今後、熱などの症状が出た住民が『検査をしてほしい』と病院に殺到する恐れがある」と、不安も口にした。

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