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1枚の絵から考える力 京都造形芸術大の子供鑑賞プログラム

絵画を見ながら、小学生が自由に意見を発表していった=大阪市西区の大阪府立江之子島文化芸術創造センター
絵画を見ながら、小学生が自由に意見を発表していった=大阪市西区の大阪府立江之子島文化芸術創造センター

 子供たちが絵を見て、自身の発見や感想などを話し合う「対話型鑑賞プログラム」が、関西経済同友会開催の美術展「なにわの企業が集めた絵画の物語」で行われた。プログラムを行っている京都造形芸術大のスタッフは「子供たちに、物を見て自分で問いを立て、考える習慣を身につけてほしい」と話している。

■「火事から逃げた?」

 「自分の好きな、思い出の場所を考えているのではないか」

 「絵を描いた人が、昔の自分の姿を思い出しているんじゃないか」

 大阪市西区にある大阪府立江之子島文化芸術創造センター。大阪市立堀江小6年生が1枚の絵を見て、抱いた印象を話し合った。

 絵画はアメリカの画家、アンドリュー・ワイエスが描いた「アフタヌーン・フライト」。男性が木の上に座り、遠くを眺めている。子供たちは、絵に関する情報を何も知らない状態で、じっくりと絵を見て、感想を述べた。

 「火事で自分の家が焼けてしまって、逃げてきたんじゃないか」との意見に、同大学の高野弥空さん(20)が「この人はどんな気持ちだろう」と問いかける。子供は「絶望している」と答えるなど、イメージが深まっていった。

 ■学生の学びにも

 「対話型鑑賞プログラム」は、ニューヨーク近代美術館で開発された美術鑑賞メソッド。作品を鑑賞する際、その背景や作家の情報だけにかたよらず、グループで話し合いながら鑑賞し、観察力や思考力や他者とのコミュニケーションをはかる力を伸ばす効果があるとされる。

 同大アート・コミュニケーション研究センターの岡崎大輔副所長は「絵をどう見ていいのか、わからない子供もいる。『絵に関する知識を持っていて、何か正しいことを言わなければならない』と思っているかもしれない。絵をじっくり、しっかり見て、描かれているものから感じたこと、考えたことを話してもらうのを大切にしている」という。学生が子供をサポートすることが学生の学びにもつながるそうだ。

 子供たちは何を感じたか。堀江小6年の長谷川桜さん(12)は「いろいろな意味を持っている絵を鑑賞することは、とても楽しい」。藤田嗣治の「パリ」を鑑賞した同、尾添宏成君(12)は「暗く悲しい風景だと思った。美術展にあまり行ったことがなかったが、機会があれば、また別の美術展を見にいってみたい」と話していた。

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