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早期に新型肺炎の警鐘を鳴らして処分を受けた武漢の医師死す

中国中央テレビ電子版が報じた李文亮さんの写真(共同)
中国中央テレビ電子版が報じた李文亮さんの写真(共同)

 【北京=三塚聖平】肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大が続く中国で、早期にインターネット上で警鐘を鳴らしていた湖北省武漢市の医師が7日、新型肺炎によりこの世を去った。昨年12月に会員制交流サイト(SNS)で原因不明の肺炎への警戒を呼び掛けたことで、「デマを流した」として処分を受けていた。中国のSNS上では当局の対応を批判する声が高まっており、公職者の不正を取り締まる国家機関も調査に乗り出す事態となっている。

 亡くなったのは、武漢の病院に勤務する眼科医の李文亮氏。中国紙チャイナ・デーリー(電子版)によると33歳だった。

 中国メディアの報道を総合すると李氏は昨年12月30日、2002~03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の陽性反応が出た患者がいることを知り、注意を促すため仲間内のSNSに情報を投稿。その情報がネット上に広がった。その後、武漢の公安当局が「事実ではない情報を拡散した」などとして8人を摘発したと公表。李氏も訓戒処分を受けたという。

 李氏は、処分後も病院で治療にあたっていたが、せきや発熱といった症状がみられるようになった。1月中旬に入院し、その後に感染も確定。中国メディアの取材に対して経緯を明らかにしていた。

 7日未明、勤務先の病院が中国版ツイッター「微博」で李氏が同日亡くなったことを明らかにした。微博には「素晴らしい医者に敬意を表する」「あなたは英雄だ」などと李氏の行動を称賛するメッセージがあふれた。一方で「武漢の公安当局は公開謝罪すべきだ」「当局にも責任がある」といった、感染対策よりも情報管理を優先させた当局への怒りの声も多い。

 公職者の不正を取り締まる「国家監察委員会」は7日、武漢に調査チームを派遣し、李氏に関する問題について全面的な調査を行うとの声明を出した。国内に広がる当局批判を無視できなくなっているため迅速対応に出たとみられ、今後は地元当局の責任を問う動きが本格化するとみられる。

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