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近江鉄道の電気機関車、最後の1両が故郷に旅立ち

 しかし、全機とも老朽化が進み、継続的な保存が困難として、29年末に解体の方針が明らかにされた。移設費の負担する引き取り手が現れれば、無償譲渡することも決めたが、8両は解体。ED31形の3、4号機だけが、30年末のミュージアム閉館後も、そのまま同駅に留置され、仲間の機関車と同様の運命をたどるかと思われていた。

 ところが昨年、産業遺産を街づくりに活用しようと、滋賀県東近江市のびわこ学院大の学生らを中心に保存活動が始まり、移送費約500万円を募るクラウドファンディングに成功。4号機が昨年12月、同駅から同市の酒造会社に移され、保存されることになった。

 そして、残った3号機も先月27日夜、当時の国鉄から移籍してきた昭和30年代から過ごした湖国を去るときがやってきた。ただ、解体のためではない。譲渡先は鉄道車両の製造など、インフラ事業を手掛ける「東芝インフラシステムズ」(川崎市)。ED31形を製造(機械部分は石川島造船所=現IHI=が担当)したのが、東芝の前身となる芝浦製作所で、里帰りという形となる。

 東芝の博物館「東芝未来科学館」(川崎市)のホームページの「1号機ものがたり」というコーナーでは、ED31形を「日本初の40トン直流電気機関車」と紹介しており、「民間企業初」という記述もある。同機が同社の歴史の中で大切な「製品」であることが分かる。

 4号機を保存するプロジェクト代表のびわこ学院大教育福祉学部の●(=降のつくりににてんしんにゅう)軍(パン・ジュイン)教授は「3号機が、もともと製造された会社に譲渡されたことはうれしい。イベントなどお互いに連携して何かできれば」と話している。

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