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中国外交トップ・楊氏、2月下旬の来日調整 習氏国賓来日を左右

中国の習近平国家主席(右)と握手する安倍晋三首相=令和元年12月23日、北京の人民大会堂(AP)
中国の習近平国家主席(右)と握手する安倍晋三首相=令和元年12月23日、北京の人民大会堂(AP)
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 中国の外交担当トップである楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)(よう・けつち)中国共産党政治局員が、今月下旬に来日する方向で日中両政府が調整していることが分かった。北村滋国家安全保障局長と会談し、4月上旬に予定する習近平国家主席の国賓来日に向け詰めの調整を行う。ただ、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスに対処するため、習氏が来日を見送る可能性も指摘されている。楊氏の来日は、政府がこだわってきた春の国賓来日の有無を左右する重要なポイントになりそうだ。

 「影響があるとは聞いていない。予定通り準備を粛々と進めていきたい」

 菅義偉官房長官は4日の記者会見で、現時点では新型肺炎の問題が習氏来日に向けた調整に影響を与えていないと強調した。

 習氏を国賓として招くことには、中国が尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺海域で公船の活動を活発化させていることなどから、与野党に反対論がある。しかし、政府は「新時代の成熟した日中関係を構築」(首相)するために国賓来日を重視する姿勢を変えない。

 しかし、両政府が頭を悩ますのが、新型肺炎という予想外の懸念材料だ。中国内の死者は2002-03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)による中国本土での死者(349人)を超えた。SARSは収束に約8カ月間を要したが、新型肺炎は拡大の一途にある。

 中国外務省は1日、共同通信の取材に、新型肺炎の拡大や日本側の渡航制限などの対応は習氏の訪日計画に影響しないとの見解を示した。しかし、拓殖大学海外事情研究所の澁谷司教授は、結果的に来日が見送られる可能性に言及する。

 澁谷氏は「習指導部にとって目下の最重要課題は国内での感染の封じ込めだ。習氏は当面対応に追われ、とても外遊に出る余裕はないのではないか」と指摘。その上で「中国側はメンツがあるので、今の時点では『訪日計画に影響しない』と言わざるを得ないが、直前でのキャンセルは十分あり得る」と分析する。

 習氏の来日について、政府関係者は「楊氏が来たときの状況次第だ」と慎重な見方も示す。本来は習氏の露払い役として来日する楊氏がどう対応するのか注目される。(原川貴郎)

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