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チャーター機負担、指定感染症前倒し…自民、久々存在感

自民党・役員会に臨む(左から)下村博文選対委員長、岸田文雄政調会長、二階俊博幹事長、安倍晋三首相ら=3日午後、国会内(春名中撮影)
自民党・役員会に臨む(左から)下村博文選対委員長、岸田文雄政調会長、二階俊博幹事長、安倍晋三首相ら=3日午後、国会内(春名中撮影)

 肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの対応をめぐり、自民党が首相官邸主導による「政高党低」の構図を覆すような動きを見せている。党幹部がリードする形で政府派遣のチャーター機の公費負担を実現させ、感染症法で定める「指定感染症」の施行日前倒しについても決定の遅さに苦言を呈した。次期衆院選をにらみ、積極的な提案と注文によって党の存在感を高める思惑もありそうだ。

 「自民党としても省庁横断的な幅広い対策について取りまとめたい」。岸田文雄政調会長は3日の衆院予算委員会で、新型肺炎の流行で懸念される風評被害の対策などに尽力する考えを強調した。

 新型肺炎の対応をめぐっては、党が政府の尻をたたくような場面が目立つ。

 「本人たちが好んでそういう立場になったのではなくいわば災難だ。国を挙げて対応するのは当然だ」

 二階俊博幹事長は先月29日、中国・武漢市から日本人が帰国するためのチャーター機の運賃について、帰国者に請求する政府方針に反発してみせ、方針転換へのレールを敷いた。鈴木俊一総務会長も同31日の記者会見で、新型肺炎を「指定感染症」とする政令施行を前倒しする方針を決めた政府に「早い段階ですべきであった」と注文をつけた。

 政府が採用するような対案も示せず、役割を奪われた印象が否めないのが野党だ。特に立憲民主党の関心は安倍晋三首相主催の「桜を見る会」に偏重。同29日の参院予算委員会では蓮舫副代表が、チャーター機が帰国した直後だったにもかかわらず、持ち時間のほぼ全てを桜を見る会の追及に費やした。このため、「地元に帰ると『なんで新型肺炎の話を聞かずに桜ばっかりやっているんだ』と批判される」(立民幹部)のが現実で、国会戦術の修正を余儀なくされている。

 野党は2日、与党に対し衆院予算委員会で加藤勝信厚生労働相の離席を認める感染症対策優先の運営を提案した。ただ、これも野党主導とは言い切れない。与党幹部は「野党の手柄でいい」と思わせぶりに語り、野党幹部も「こちらからの要請という形の方が格好がつく」と話す。今後の国会運営への協力を期待して与党が野党に恩を売ったとの見方もある。

 桜の追及は有権者に理解を得られず、新型肺炎対策では後手に回る立民の現状に、野党系無所属議員は「チャーター機帰国のタイミングで蓮舫氏が新型肺炎について聞かないのはあり得ない。あそこで全てが崩れた」と嘆いた。(今仲信博、広池慶一、千田恒弥)

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