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次世代加速器 学術会議が重点計画選定見送り 誘致遠のく

国際リニアコライダーの完成予想図(高エネルギー加速器研究機構提供)
国際リニアコライダーの完成予想図(高エネルギー加速器研究機構提供)

 宇宙の成り立ちを探るため、日米欧などの物理学者が東北地方に建設の誘致を目指す巨大な実験装置の次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」について、学術的な意義などを審査していた日本学術会議は30日の幹事会で、速やかに実施すべき「重点大型研究計画」への選定を見送った。誘致実現への道のりは険しさを増した。

 文部科学省の大型研究プロジェクトは、学術会議の重点計画から主に選ばれており、ILCを取り巻く環境は一段と厳しくなった。

 学術会議は平成30年、日米欧で分担する最大8千億円に及ぶ建設費などを問題視し、日本への誘致について「支持するには至らない」との見解を発表。これを受け文科省は誘致の表明を見送った。学術会議は見解で学術的な意義は認めていたが、今回はそれも否定した形だ。

 学術会議は、学術的意義が高いと認める大型の研究計画をリスト化する「マスタープラン」をほぼ3年ごとに策定。公募で集めた大型計画の中で、特に重要なものについて関係者にヒアリングを行い、積極的に推進すべき重点計画を選ぶ。今回は165件の応募があり、ILCを含む59件についてヒアリングを実施。重点計画に31件を選んだが、ILCは漏れた。

 ただ、文科省の大型研究プロジェクトは、ヒアリングが実施されれば重点計画でなくても検討の対象とされるため、ILCが選ばれる可能性も残っている。

 ILCは全長20キロのトンネル内で、ほぼ光速に加速した粒子同士を衝突させ、宇宙誕生直後の超高温状態を再現する施設。物理学の新たな理論につながるノーベル賞級の成果が期待され、物理学者らが岩手・宮城両県にまたがる北上山地への建設を構想している。

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