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【ビブリオエッセー】腹が立つのはなぜ? 「一日一捨 ミニマルな暮らしが続く理由」ミニマリスト すずひ(KADOKAWA)

 あ~っ、腹が立つ。これは一体どういうことなのか。読み進めていくうちにだんだんと腹が立ってきた。著者のすずひさんはミニマリストブロガーで、鬼捨て魔と自分のことを呼ぶ。この本を手にしたとき、私はタイトルに興味をそそられ、どんな生活をしているのか知りたいとワクワクしながら読んだ。

 私もミニマリストを目指し、生前整理も兼ねて断捨離に次ぐ断捨離を繰り返し、いまも進行中。数々のミニマリスト本を読み、感銘を受けてきた。ところが、この本に至っては腹が立つのだ。なぜかと自問自答してみる。

 すずひさんの衣類は下着を除き12着のみ。色は白、黒、グレーの3色で統一されている。食器の数は家族3人×13点で、布団は季節ごとに洗濯、収納する手間を考えたら6千円ほどのものを毎年買い替える方がよいという。トイレは毎朝、心を磨くつもりで掃除するそうだ。

 あ~っ、私にはどれもこれもできない。夫や子どものあふれるモノたちを勝手に捨てるわけにもいかず、12着の衣類を3色になど取捨選択できない。トイレ掃除も然りだ。

 同じように何もないがら~んとした部屋に憧れているのに、できない私はできるすずひさんに怒りが湧く。自分のことは棚に上げ、もったいない、病的だ、心の豊かさがなくなると反感さえ覚えた。

 そのうち、すずひさんと私の求めるミニマムさは違う、同じにする必要はないと気づく。そう思い直してみたのだが、自分のダメさ加減をつきつけられたようで、やっぱり腹が立つ。

 こんな私…まだまだだ。

大阪府阪南市 後藤田郁子58

      ◇

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