PR

ライフ ライフ

【痛みを知る】「痛む足動く趾症候群」 足指がくねって動く 森本昌宏

 「痛む足動く趾症候群」とはいっぷう変わった病名ではあるが、「painful legs and moving toes」を直訳したものである。別名で「痛む足動くつま先症候群」とも呼ぶ。

意図して止められない「不随意運動」

 1971年、英国の神経内科医スピレーンらが、医学雑誌『Brain』において初めて紹介した症候群であり、片側ないしは両側の下腿~足の灼(や)けるような、うずくような持続的な痛み、痺(しび)れるような不快感、足の指の不随意運動(意図していないのに出現する動きで、意図して止めることができない)を、特徴とする疾患である。足の指(特につま先であるが、足首にも起こることがある)をくねるような、かつ伸ばして曲げてといったステレオタイプの連続的な運動が続く。真似(まね)ようとしても真似できない動きである。

 男性に女性の2倍多くみられ、中年~高齢者に発症し、数年間続くことが多い。当初は下腿よりも下位の深いところに痛みや痺れ感を感じるのみであるが、徐々に不随意運動を伴うようになる。なお、足の軽微な怪我(けが)、帯状疱疹(ほうしん)や単純疱疹、腰椎圧迫骨折、脊髄の異常、アルコール性多発ニューロパシーなどに伴って発症したとする報告もあるが、その原因は未(いま)だ不明である。

 よく似た症状を示すものに「アテトーゼ」(小児では「新生児無酸素脳症」「核黄疸(おうだん)」でみられ、成人では「舞踏病」に伴うことが多い)がある。このアテトーゼでの不随意運動は足だけではなく、手や顔面にもみられ、不規則にゆっくりと絶え間なく続き、一定の姿勢を保つことが不可能となる。精神的な緊張、随意運動によって強くなることが特徴である。

「むずむず足症候群」

 一方、本症候群ではむしろ逆で、精神的緊張で抑えられ、随意的に数秒~数分間なら止めることが可能である。両者ともに不随意運動は睡眠時には起こらない。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ