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【お城探偵】山城に眠る「おまん塚」の謎 佐賀県唐津市・岸岳城 千田嘉博

岸岳城がある山の中腹にある「おまん塚」。大手道と推定される場所の脇にある(千田嘉博撮影)
岸岳城がある山の中腹にある「おまん塚」。大手道と推定される場所の脇にある(千田嘉博撮影)
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 また、本丸脇の大手門をはるか南に降りた尾根の先に「おまん塚」がある。塚に葬られたのはお万さんという女性で、波多氏時代に城内で働き、殿様の家宝の皿を管理したという。ところが家老の陰謀で皿を隠され、それがもとで責め殺されてしまった。お万さんは無実の罪を着せられたことになる。

 「おまん塚」は1989(平成元)年に発掘が行われ、塚からは故人の愛用品と思われる茶碗や皿などが出土した。いくら大きな山とはいえ、城として機能しているときに大手道と推定される場所のそばに塚を築き、誰かを葬ったというのは不思議である。どのような事情でこの場所に塚を築いたのか、本当にお万さんの墓なのか、謎は簡単に解けそうにない。(城郭考古学者・千田嘉博)

 【用語解説】岸岳城

 岸岳山頂にある山城。鎌倉時代初期の築城とされ、肥前(佐賀県)松浦地方の武士連合「松浦党」の中でも最大勢力を誇った波多氏が450年にわたり拠点とした。17代・親(ちかし)は朝鮮出兵の際、豊臣秀吉の不興を買って所領を取り上げられ、岸岳城も廃城となったとされる。現在は石垣や堀などの跡が残る。

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