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【入試最前線】2020(1)受験人口減少、最上位の大学狙うチャンス

「安全志向」で東大の倍率も下がりそうだ
「安全志向」で東大の倍率も下がりそうだ

 今年の入試のキーワードは「安全志向」といわれる。来年からはセンター試験に代わって「大学入学共通テスト(新テスト)」が導入されるため、「今年のうちに合格を決めたい」という意識が強まっているからだ。確実に合格できる大学へと志望を下げる傾向が予備校の模擬試験などでも明らかになっており、国立なら東大や京大、私立なら早稲田大、慶応大といった“最上位校”の倍率は下がりそうだ。

■受験生2%減か

 「志望を最後まで下げない受験生にとってはチャンスの年。思わぬ合格を勝ち取れる可能性も高い」。河合塾教育情報部統括チーフの亀井俊輔さんはそう指摘する。

 そもそも少子化によって18歳人口は減少傾向にあった。だが、ここ数年、国が入学定員を一定以上超過した私立大に補助金を出さない制度を進めたため、私立大が合格者数を抑制し、結果的に浪人生が増えていたため、受験者数は減らなかった。

 それが今年は浪人生も昨年に比べて減少し、受験人口が減っているという。

 では具体的にはどうなのか。河合塾では、今年の志願者数は65万9千人と推計。昨年は67万4千人で、受験生が2%程度減る計算だ。亀井さんは「今後しばらくは、受験生が減り続けるだろう」と予測する。

■MARCHは競争激化も

 ただ、すべての大学で倍率が下がるとはかぎらない。背景にあるのが、新テストは受けたくない、浪人したくないという安全志向だ。このため東大や京大、早稲田大、慶応大を狙える偏差値でも、MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)や日東駒専(日本大、東洋大、駒沢大、専修大)を志望する傾向に。これらの大学では、手ごわいライバルが増えることになり、倍率も上がりそうだ。

 安全志向は、保護者にも顕著だという。「親も子供が浪人して苦労するのは見たくない。さらに少子化で近くにいてほしい、1人暮らしにはお金がかかるなどの理由から、遠方の大学に行ってほしくない“地元志向”も強まっています」(亀井さん)

■「来年は変わる」

 では、来年はどうなのか。受験人口の減少は続くが、「新テストを避けたい」という意味での安全志向がなくなるのは確実で、亀井さんは「傾向は変わる」と予測。背伸びして最上位の大学を狙えるチャンスは今年だけといえそうだ。

 変革期にある大学入試。その最前線に、専門家や大手予備校、河合塾の担当者らへの取材から迫る。   =(2)に続く

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