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【阪神大震災25年】市民の防災力信じ「今なら勝てる」 神戸・長田の大規模火災…敗北痛感の田中消防士長

 発生から2日後、自分の家族と連絡を取って互いに無事を確認。2週間後にようやく自宅に帰り、妻と子供たちの元気な顔に再会できた。約束していた5歳の誕生日プレゼントを買ってやれなかった長男は今、同じ神戸市消防局の一員として勤務している。

 震災から10年が過ぎた頃までは「発生当時と同じ敗北感を抱いていた」という田中さん。同時多発の火災に消防だけで太刀打ちできない状況は現在も変わらない。ただ、今は「負けない自信」が芽生えている。根拠は市民意識の変化だ。

 「25年前は消火も救助も『消防がやって当然』という感覚だった。その後、小学校区ごとに『防災福祉コミュニティ』が組織され、自主防災の意識が高まっている」

 最近、火災の通報で駆けつけても、すでに初期消火されているケースが増えたと実感する。暗闇の公園で市民に「お願い」することは、もはや常識となった。今なら1人でなく、もっと多くの人が声を上げてくれるはずだ、と信じる。

 現在、須磨消防署北須磨出張所に勤務する。阪神大震災を知らない職員に「生の声」を伝えることが、経験者としての責務だと思っている。

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