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護国神社舞台に英霊顕彰動画「命をかけ国を守った人伝えたい」 熊本県の有志

英霊を顕彰する動画の撮影が予定されている熊本県護国神社=熊本市(鈴木田遵澄さん提供)
英霊を顕彰する動画の撮影が予定されている熊本県護国神社=熊本市(鈴木田遵澄さん提供)

 先の大戦で戦死した兵士たちに敬意を示し、次世代に語り継ごうと、熊本県の有志が英霊を顕彰する動画を制作する計画を進めている。熊本県護国神社(熊本市)で今春撮影し、終戦から75年となる8月に動画配信サービス「ユーチューブ」やSNS(会員制交流サイト)で公開したい考え。プロジェクトのメンバーは「戦争経験者が減る中、命をかけて国を守った人がいることを若者たちに伝えたい」と話している。(坂田弘幸)

 動画制作を準備しているのは、熊本県内の経営者や元学校長、病院理事長ら約10人による「英霊顕彰ショートフィルムプロジェクト」。パラオ共和国のペリリュー島で日米が激戦を繰り広げた「ペリリュー島の戦い」で日本軍の指揮を執った中川州男(くにお)大佐の墓(熊本市)で、清掃活動や墓前祭を開いてきたメンバーたちだ。

 きっかけは昨年11月8日、英国陸軍がユーチューブに公開した約2分の動画。忘れ去られたことを悲しむ英国軍兵士の霊が、少女の瞳にだけ映る-といった内容だ。日本国内でもSNSで「国のために死んでいった兵士たちを忘れないで、という英国陸軍の公式動画。短いが心打つ内容」と紹介され、話題に。「ありがとう、紹介してくれて」「命をささげた兵士個人と国の政策は切り離して、彼らを悼むのは当然の感情」「日本は忌避して忘れようとしている」などと反響が広がった。

 この動画に心を動かされたのが、プロジェクトの発起人で熊本市の会社経営、鈴木田遵澄(すずきだ・じゅんちょう)さん(31)。「戦勝国の英国でさえ戦没者を忘れつつあると知った。日本でも国のため、家族のために戦地に散った英霊を後世に語り継いでいかねばならない」と考え、中川大佐の命日にあたる昨年11月24日、墓前祭の参列者に企画を持ちかけ、賛同者でプロジェクトが結成された。

 制作する動画は約2分を予定。世間から忘れられた英霊が、護国神社で自分の姿に気付く幼いひ孫と出合って、笑顔を取り戻すまでを描く。撮影は若手映像クリエーターに依頼する予定で、制作費用の約100万円はメンバーの自己負担や寄付でまかなうという。現在配役などを調整しており、熊本県護国神社の境内などで3~4月に撮影を予定している。

 「国を愛し郷土を愛する、そんな当たり前のことを取り戻したい。若者が何度も再生したくなる動画を目指す」と話す鈴木田さん。舞台となる同神社の坂本泰彦宮司(74)は「英霊顕彰は後世まで引き継がないといけない大切なことだが、戦争を知らない世代に伝えるのは難しい。動画で若い人たちに興味を持ってもらえるのはありがたい」と話している。

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