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京都町家「川井家住宅」室町時代の建築裏付け 民間調査で判明

室町時代に建てられていたことが確認された川井家住宅の跡で行われた発掘調査=京都市中京区
室町時代に建てられていたことが確認された川井家住宅の跡で行われた発掘調査=京都市中京区
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 室町時代に建てられた「国内最古の町家」とされながら平成30年に解体された京都市中京区の「川井家住宅」の跡地を調査した結果、同時代の建築であることが裏付けられたことが7日、調査を実施した民間団体「古代文化調査会」(神戸市東灘区)への取材でわかった。

 川井家は北野天満宮(京都市上京区)の神職で代々麹(こうじ)づくりを営んでいたとされ、住宅は応仁元(1467)年築と伝えられていたが、文化財としての指定・登録がなく、維持費捻出が困難となったことから元所有者が不動産開発業者に売却。家屋を残そうとした市と業者の交渉も不調に終わり、平成30年8月に解体された。

 今回、解体後のマンション建設のため跡地約320平方メートルを調査。母屋の計12カ所の柱を支えた礎石の脇から出土した掘っ立て柱の跡(直径20センチ前後)が16世紀後半の安土桃山時代の土器を含む土で埋められていたことから、それ以前の室町時代に建てられたことが確認された。

 また修築の記録として同家内部に取り付けた棟札(むねふだ)から、江戸時代後期の文政13(1830)年に増築されたことがわかっているが、今回の調査では、その周辺の下層から麹づくりを証明する麹室(こうじむろ)の土壁片が大量に出土した。直前の文政8(1825)年には江戸幕府が酒造りを規制しており、同調査会の家崎孝治代表は「規制を機に酒造りをやめて増築したとみられる」と指摘する。

 大場修・京都府立大大学院教授(日本建築史)は、「間取りが当初の姿のままで続いていたことが詳細にわかる珍しい遺構。現存する町家で最古とされる奈良・栗山家住宅(1607年築、国重文)より古いが、今となっては現存していないだけに極めて残念だ」としている。

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