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【話の肖像画】福岡ソフトバンクホークス球団会長・王貞治(79)(4)父から学んだ国を思う心

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ハンク・アーロンの世界記録を抜く通算756号本塁打を放った昭和52年9月3日。セレモニーに父・仕福さん(左)、母・登美さん(中央)とともに=後楽園球場
ハンク・アーロンの世界記録を抜く通算756号本塁打を放った昭和52年9月3日。セレモニーに父・仕福さん(左)、母・登美さん(中央)とともに=後楽園球場

 《2006年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で体験した“国を背負う”ということの原点は父・仕福さんの教え、“国を思う心”だった。この大会の直前に開かれた記者会見で、米国の記者から「あなたは日本人ですか?」と質問された。そのとき「父は中国人ですが、母は日本人です。私は生まれたときから日本で育ち、日本の教育を受け、日本のプロ野球人として人生を送った。野球をやっているときは、疑うことなく日本人です」と毅然(きぜん)と答える姿があった》

 僕には常々思っていることがあります。「国を思う心」です。祖国という言葉は美しい言葉です。中国という言葉、日本という言葉と同じです。唱歌に『故郷(ふるさと)』(作詞・高野辰之、作曲・岡野貞一(ていいち))という歌がある。僕は東京都出身ですが、本当に素晴らしい曲です。山と川、父母と友…。最後は清きふるさとという歌詞で終わります。思い浮かべる原風景は、どの国でも共通する。まさに国を思う心です。

 ずっと不思議に思うことがありました。たとえば球場で試合が行われるとき、国旗が掲揚される。お客さんの中には座ったままの人がいることがある。総員脱帽とまではいわなくても、起立くらいしたらどうかという気持ちになる。それが国に対する礼儀です。一つ旗の下で心を一つにするなどというと、すぐに危険だ、というような見方をする人がいるかもしれないが、それは飛躍しすぎではないでしょうか。

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