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【正論2月号】『反日種族主義』があぶり出したもの 左派メディアの歯ぎしり 産経新聞編集局編集委員・國學院大學客員教授 久保田るり子

記者会見する李栄薫元ソウル大教授(右)=21日、東京・内幸町(原川貴郎撮影)
記者会見する李栄薫元ソウル大教授(右)=21日、東京・内幸町(原川貴郎撮影)

 ※この記事は、月刊「正論2月号」から転載しました。ご購入はこちらへ。

 日韓関係の対立の元凶を、韓国の「ウソで固めた政治」のせいだと断じた本『反日種族主義』(李栄薫編著)は、日韓合わせて五十万部を超える歴史的なベストセラーになった。韓国版は十二万部、日本語版は二〇一九年秋発売から一カ月で四十万部を記録した。歴史の検証で韓国の反日史観を喝破したこの本に、韓国歴史学会や慰安婦支援団体はいまだに反論できていない。一方、十一月下旬に来日会見を開いた李氏に、日本の左派メディアが「日本の植民地支配の責任はどうお考えか」などと食い下がった。韓国の慰安婦性奴隷説、徴用工強制連行説に同調してきた日本メディアと祖国の反日史観をただそうと立ち上がった韓国知識人が対峙するという初めての構図だった。会場には緊張が走った。 

否定派メディアの攻勢 

 押しかけたメディアで会場は満席となり、後部席は立ち見状態だった。

 李氏は用意した「日本の読者へのメッセージ」を約三十分間、日本語を噛みしめるような口調で朗読した。うなずく者、目を閉じて聞く者もいて場内はパソコンのキーボードを打つ音が響いた。

 詰めかけたメディアが「反日種族主義」肯定派と否定派に分かれていた。質疑に立ったのはほとんどが否定派(あるいは懐疑派)で、質問はそれ自体が挑発的な言い回しで、李氏の面持ちが少し緊張しているように見えた。

 信濃毎日新聞の記者が聞いた。

 「韓国人の反日感情分析には非常に納得する部分があったが、この本には植民地支配の日本の責任についての記述があっさりというか、あまりないと思った。日本の植民地支配の責任はどれくらいあるのか。それに対する戦後清算のあり方、支配の清算の仕方はどうあるべきと考えておられるのか」

 李氏は淡々とこう答えた。

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