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母親を遠距離介護 柴田理恵さん 「地元で楽しく、生きがい尊重」

「仕事がいちばん大切」と教えてくれたのは、母の須美子さん(右)だ=(柴田理恵さん提供)
「仕事がいちばん大切」と教えてくれたのは、母の須美子さん(右)だ=(柴田理恵さん提供)

 寝たきりとなった母親の“遠距離介護”を経験した女優の柴田理恵さん(60)。「正月に家に帰って一緒に酒を飲む」。母子でそんな目標を共有して、母親がリハビリに向かうよう促し続けたが、その道のりは決して平坦ではなかった。(油原聡子)

 一時は病院で寝たきりになっていた母親の須美子さん(90)は、やがて少し回復し、院内のリハビリ施設で歩行訓練に励むようになった。リハビリに意欲のないお年寄りが多いなか、周囲が感心するほど熱心だったという。「病院から出たかったんでしょうね。やりたいことがあると希望になる」と柴田さん。

 しかし、入院から1カ月が過ぎた平成29年11月末、事件が起こる。須美子さんが夜中、歩行練習がてら何も使わずに1人でトイレに行こうとして転倒、腰の骨を折ってしまったのだ。順調に進んでいたリハビリは振りだしに戻ってしまった。「もう歩く練習もできん」。そう言う須美子さんを、柴田さんは励ました。

 「正月に酒飲もうよ、絶対」「帰りたいやろ」「正月まであと3週間あるよ。2週間あれば骨がくっつくからまた歩け!」

■要介護1まで回復

 そうして約束のお正月。須美子さんは一時帰宅を許された。柴田さんが用意したのは、須美子さんが好きだった地元・富山の日本酒だ。ちいさなおちょこについであげると、「ああ~、飲んだ。よかったわ」と幸せそうな笑顔を見せる。「もう1杯飲む?」と聞くと、「うーん、今日はこれくらいにしとくわ」。

 「うまいな、ってうれしそうに飲む顔を見るのが一番いい」と柴田さん。

 今度は雪の季節が終わる春に、退院して自宅に帰ることを目標にした。そして入院から半年後の30年4月、須美子さんは家に戻り、一人暮らしを再開した。入院した当時は「要介護4」だったが、その頃には「要介護1」。一部で介護が必要だが、生活できる状態まで回復したのだ。

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