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【編集者のおすすめ】警察学校舞台の一級ドラマ 『風間教場』長岡弘樹著

 本書は、木村拓哉さん主演で令和2年年初に二夜連続のスペシャルドラマが放映される「教場」のシリーズ最新作です。ドラマ原作となる『教場』は平成25年に刊行。同年の「週刊文春ミステリーベスト10国内部門」第一位に輝き、ベストセラーとなりました。警察学校を舞台にした警察小説で、シリーズ第4作となる本書『風間教場』は初の長編です。

 これまでの「教場」において、警察学校は必要な人材を育てる前に、不要な人材をはじき出すための篩(ふるい)として描かれてきました。半年にわたり続く過酷な訓練と授業、厳格な規律、外出不可という環境のなかで、生徒たちのわずかなミスもすべて見抜いてしまう白髪隻眼の鬼教官・風間公親ににらまれれば最後、即日退校が待っていたのです。

 しかし、本書の冒頭において、風間は校長の久光成延から、「退校者ゼロ」のモデル教場をつくるよう命じられます。辞めたいと望む学生を辞めさせない鬼教官でいろ、ということです。もし入校式後に、一人でも学生が辞めることになったら、風間自身が辞めることになるのです。

 例年の退校者数から考えると、無理難題としか言いようのないミッションを風間がどうクリアしてゆくのか、その過程で生徒たちをどのようにして育てていくのかが、本書の読みどころとなっています。そして、シリーズの行く末を揺さぶる衝撃のラストが用意されているのです。本格ミステリーとしても人間ドラマとしても一級の一作です。(小学館・1500円+税)

 小学館出版局文芸編集室・幾野克哉

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