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【大学最前線 この人に聞く】かくして英語民間試験・国数記述式問題導入は自滅した 南風原朝和・東大名誉教授(上)

大学入学共通テストにおける英語民間試験活用見送り問題について語る南風原朝和・東大名誉教授=東京・南麻布(酒巻俊介撮影)
大学入学共通テストにおける英語民間試験活用見送り問題について語る南風原朝和・東大名誉教授=東京・南麻布(酒巻俊介撮影)
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 英語民間試験活用に続いて国語・数学の記述式問題導入も見送り-。センター試験に代わって2021年1月から実施される大学入学共通テストがはらむさまざまな問題点はここ2カ月ほどの間に一気に噴出した感がある。が、その一つ一つが発信され、警鐘されていった歴史をたどってゆくと、この人に行き当たるのではないだろうか。心理統計学やテスト理論を専門とする南風原朝和・東京大学名誉教授(66)。その南風原さんに、大学入試や教育のあり方について忌憚なく語ってもらった。(編集委員 関厚夫)

なぜ、見送られたのか

 --まずは英語民間試験活用の「延期」についてですが…

 「萩生田光一文部科学相は延期を正式発表した11月1日の会見で、『きょうが民間の団体や企業の皆さんから試験会場を提示される期限なのだが、全体を通じて、受験生にとって自分が受けようと思っている試験がどの市のどの場所で、いつ行われるのかが分からないという状況にある』などと述べています。文科相が言われるようにこれが英語民間試験活用のための『大学入試英語成績提供システム』が『自信をもって受験生の皆さんにお薦めできるシステムになっていない』と最終判断するに至った直接の理由だと思います。

 萩生田文科相には確かに『身の丈発言』もありましたが、今年9月に任命されて以降、民間試験活用を実施するについてはとにかくいろんなことが遅い、ということで、事業者や大学などに対して期限を切って対応するよう求めていました。このあたりの手際は評価されるべきでしょう。

 ところが、その期限の一つである11月1日の直前になっても来年度、全国どの生徒も比較的身近な会場で指定された英語民間試験を受けることができる-という、教育の機会均等の核心部分における保証が得られなかった。『おいおい、この時点でまだこれかよ』というのが文科相の本音だったと推察しています」

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