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【高見国生の認知症と歩む】(28)物忘れがひどい義父

 2年前に妻を亡くして一人暮らしをしていた88歳の男性が、1カ月ほど前に畑で転倒してけがをしました。遠くに住む長男の嫁が世話をするために泊まりがけでやってきましたが、一緒に暮らしてみると義父の様子がこれまでと違うことに気づきました。物忘れがひどいのです。

 5分前のことを覚えていません。家事もあまりできなくなっています。そのくせ、畑には毎日出かけていって、それなりに仕事はできているようです。けがの治療のために医師が入院を勧めたとき、「いやだ」と言い張って今日まで来ています。

 幸い長男夫婦の子供はすでに独立しているので、夫とも相談してしばらくの間は住み込んで世話をするつもりで来ているのですが、いつまでも義父のところにいるわけにはいかず、「これからどうしたらよいのか?」と悩んでいます。

 義父の年齢や様子からして、認知症が始まっているのかもしれません。近所に親類などがいて日常的に義父を見守ってくれる状況ではなさそうですので、できるだけ早く介護保険を利用してケアマネジャーと介護事業所に関わってもらうことが大切です。そのためには認知症であるかどうかの診察をしてもらい、要介護認定の申請をしなければなりません。地域包括支援センターに相談して、急いで手続きを進めましょう。そうしてしばらく様子を見ながら、これからのことを考えましょう。

 離れて暮らす家族には、さまざまな心配があると思います。やがて一人暮らしが難しくなったときどうするのか。引き取るか、自分たちが転居して同居するか、それとも施設などへ入居(所)させるのか…。

 しかし、介護は先々のことを細かく計画してもそのとおりに進むとは限りません。「なるようにしかならない」と開き直ることも大切です。

 「認知症の人と家族の会」電話相談 平日午前10時~午後3時、0120・294・456

【プロフィル】高見国生

 たかみ・くにお 認知症の養母を介護し、昭和55年に「認知症の人と家族の会」を設立。平成29年まで代表を続け、現在は顧問。同会は全国に支部があり、会員数約1万1千人。

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