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【父の教え】今も追いつきたくて テノール歌手・秋川雅史さん

 「父の音楽への情熱は並々ならぬものがあった」と秋川さん。暢宏さんは英語教師を職にしようと、地元の大学に進んだが、やはり音楽が諦められなかった。「音楽で食べていけない」と両親の猛反対にあいながらも、専攻を音楽に変更した。

◆安定した職業に…

 「突き進むところは父に似ている」。そう話す秋川さんもまた、中学で決めた夢に向かって、東京の音楽大学、大学院、オペラの本場、イタリア修業へと、ぶれることなく突き進んだ。

 しかし、だんだん、父からこう声をかけられることが増えていく。「教員採用試験は受けないのか」と。

 「父も歌の道を夢見ていたし、親の反対にあったこともあったから、僕の夢を壊したくないという気持ちがある。けれど、食べていくことも大事だと知っている。心配だったんでしょうね。安定した職業についてほしいというのが父の本音だったのだと思います」

 地道な修業と活動を経て、秋川さんの歌の道は30代でひらけた。コンクールで最高位を取ると、34歳でCDデビュー。そして39歳の平成18年、「千の風になって」でNHK紅白歌合戦に出場。翌年、オリコン・シングルチャートで、クラシック系アーティストとしては史上初の1位を獲得した。息子の成功に、暢宏さんは「よかった、よかった」と、安心したように言った。

 日本トップクラスの歌唱力を知られるようになった今でも、秋川さんは「父に追いつきたい」と思っている。

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