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【話の肖像画】シンガー・ソングライター BORO(65)(10) 「筋ジス」少女との出会い

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安倍晋三首相立ち会いで、埜中征哉氏(右)にAYAKA寄金を贈るBORO
安倍晋三首相立ち会いで、埜中征哉氏(右)にAYAKA寄金を贈るBORO

 〈筋肉が機能しなくなる難病「筋ジストロフィー症」を患う少女と出会い、患者を救済するための基金を平成5年に創設した。少女の名前から「AYAKA基金」と名付け、寄金を研究機関に贈り続けている〉

 綾佳ちゃんに初めて出会ったのは平成3年でした。当時わたしは、兵庫県伊丹市に住んでいました。駅前で乗ったタクシーの運転手さんが「BOROさん、乗っていただいたの3回目です」っておっしゃるんですね。それで「ちょっとお願いがあるんですけど、娘のために歌を作ってもらえませんか」と頼まれました。「いや、娘は先天性の筋ジストロフィー症で、そのうちに、心臓が止まりますねん」と。わたし、自分の家で近所の人を集めてたこ焼きパーティーを開いていて、綾佳ちゃんが5歳のときにご家族とパーティーにおよびしました。それが出会いです。

 出会いのあと、ある日のコンサートで「みんな、筋ジストロフィー症って知ってる?」と、聴衆に聞いてみました。そしたら、みんな「知らん」と。そこで、「こうこうで、筋ジストロフィー症の女の子に出会ったんや。みんなで何かしない? 帽子回すから、気持ちでいいからお金入れてよ」って言いました。すると、歌い終わったら結構いっぱい入っているんですね。それを何回かやるとお金がたまって。そのお金で綾佳ちゃんの入学時に、学校にブランコをプレゼントしました。そうこうしているうちに、「基金にしてちゃんとした方がいい」ってアドバイスしてくれる人がいて、役員を決めてスタートさせました。

 〈最初に寄金を持っていったのは小泉純一郎氏。歴代の厚生労働相らの立ち会いで贈り続け、これまでの寄金総額は1200万円にもなる〉

 平成7年に綾佳ちゃんは亡くなりましたが、9年に小泉厚生相(当時)のところに行きました。「どんな人間にも使命がある。綾佳ちゃんにも使命がありました。それは、周りの人を優しくする使命です」。そう小泉さんに言うと、「わたしもそういう社会をつくりたい」とおっしゃいました。

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