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特別展「仏像 中国・日本」大阪市立美術館 流行を比較、発見さまざま

8世紀に唐でつくられた石造如来坐像(左=永青文庫蔵)と奈良時代につくられた銅造薬師如来坐像(奈良国立博物館蔵)=大阪市天王寺区
8世紀に唐でつくられた石造如来坐像(左=永青文庫蔵)と奈良時代につくられた銅造薬師如来坐像(奈良国立博物館蔵)=大阪市天王寺区

 大阪市天王寺区の大阪市立美術館で開催されている特別展「仏像 中国・日本」は、「日本と中国の仏像を直接比較する初めての展覧会」(同館の篠雅廣館長)だ。

 日本に入ってきた仏像というと、飛鳥時代に朝鮮半島を経由してきた、というイメージで固められているが、その後は直接、遣隋使や遣唐使が持ち帰ったものも多かった。

 もちろん、そこには日本側の取捨選択の作用が働く。この展覧会には「現存作を比較対照することで、日本が何を選び何を選ばなかったか」(篠館長)を知るという狙いがある。

 展示されている仏像では5世紀中国の北魏の石像が最も古く、日本のものでは白鳳時代(7~8世紀)の金銅仏が最古とみられる。このあたりをながめると、白鳳時代につくられた幼児体形の「童形仏」は北周~隋時代(6世紀)に類型が見られることがわかる。つまり、そこに数十年のタイムラグが見られるのだ。

 時代がくだり、同じ8世紀の唐でつくられた石造如来坐像と奈良時代の銅造薬師如来坐像を見ると、仏像の体形はともにしっかりとしたものになっていて、雰囲気も非常によく似てくることがわかる。それによって日本は奈良から平安期に入ってようやく中国の仏像制作の流行に追いついたことが明らかになるのである。

 また、宋・元には中国の仏像に衣紋のしわが目立ちはじめるが、日本でも鎌倉時代の慶派がこれを取り入れてゆく。「日本は中国の情報が好きだったようで、京都・峰定寺の釈迦如来立像などは入りすぎというくらいしわが入っています」と同館の斎藤龍一学芸員。

 じっくり丁寧に見れば、もっとさまざまな発見があるに違いない。(正木利和)

 12月8日まで。一般1400円。問い合わせ06・4301・7285。

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