PR

ライフ ライフ

【脳を知る】片頭痛と緊張型頭痛~特徴的な症状に注意

 促すように質問する私に、患者さんは徐々に顔を上げしっかりとしゃべるようになり、両親は初めて聞く内容に口を出さず黙って聞き入っていました。

 これらの症状から、診断は容易です。患者さんは子供の頃から強い痛み、すなわち片頭痛にかかっており、弱い痛みはそれとは別の緊張型頭痛です。

 片頭痛は日本人の約8%がかかる代表的な頭痛疾患の一つで、MRIなどの画像検査ではわからず、詳しい症状の聴取が決め手です。光が見えるというのは代表的な片頭痛の前兆ですし、吐き気を伴う激しい頭痛が片頭痛の特徴なのです。

 この患者さんの場合、特徴的な片頭痛が、誰にでもよくある緊張型頭痛の合間に起こるので見落とされ、「MRIで異常がなかった」ことから「脳には異常がないのに頭痛を訴え、そのたびに学校を休む」。だから「気持ちの問題で困ったものだ」と思われてきたようです。

 脳の病気は、MRIですべてわかるわけではありません。症状や病歴だけで診断しなければならない場合も多く、注意が必要です。片頭痛の特効薬をもらい、診察室を出るときには親子ともども晴れ晴れとした表情になっていました。

(済生会和歌山病院副院長 脳神経外科部長 小倉光博)

次のニュース

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ