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【本ナビ+1】『日本の貧困女子 衰退途上にあるこの国のリアル』 狂騒する若者たちの陰で 俳優・寺田農

『日本の貧困女子』
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 □『日本の貧困女子 衰退途上にあるこの国のリアル』中村淳彦著(SB新書・870円+税)

 「この前、母親の首を絞めてしまった。でも後悔はしていない。この現状から早く逃げたい-」

 本書の帯にはこんな衝撃的な文字が書かれている。

 著者の中村淳彦氏は、大学時代から20年以上、AV女優や風俗、介護など貧困という社会問題をテーマに取材、執筆を続けているノンフィクションライターである。今年4月に刊行した『東京貧困女子。』で「Yahoo!ニュース 本屋大賞 2019年ノンフィクション本大賞」にもノミネートされた。

 本書は東京以外の地域に注目し、北関東のケース、東京在住の地方出身者、「最貧困県」という沖縄の貧困女子を取材している。

 「母親の首を絞めた」という女子は茨城県の25歳。出稼ぎの父親からの仕送りと、手取り18万円の彼女の収入で母子二人で生活している。問題は彼女の給料すべてを母親が管理していること。彼女には小遣い2万円が支給されるだけ。初めて彼氏ができると、母親は「消費者金融からお金を借りてと頼め」という。その後、彼女は風俗でアルバイト。だが、風俗も供給過剰気味で満足な収入を得ることは難しい。

俳優・寺田農さん
俳優・寺田農さん
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 「あと5年くらいで死にます。たぶん、自殺すると思います。生きていても何もいいことないだろうし、もうそれでいいです」

 こんなケースは特殊なのだろうか。奨学金を親の生活費に取られ、その返済のために自らカラダを売る女子大生もいる。ハロウィーンや年越しのカウントダウンに狂騒する若者たち、その陰にはこんな実態も隠れているのである。

 私は己の無知を恥じる。

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