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最古の天秤式酒搾り遺構を確認 京都・嵯峨遺跡  

14世紀代から始まったとみられる酒搾り施設の遺構。柱とそれを支える横木と巨石が当時の様子を生々しく伝える=京都市右京区(平成30年8月23日撮影)
14世紀代から始まったとみられる酒搾り施設の遺構。柱とそれを支える横木と巨石が当時の様子を生々しく伝える=京都市右京区(平成30年8月23日撮影)

 京都市右京区の嵯峨遺跡から、14世紀中ごろの南北朝時代以降に創業したとみられる酒造りの遺構が出土していたことが21日、わかった。天龍寺などの寺院が手がけた僧房酒(そうぼうしゅ)の関係遺構とみられる。民間調査会社「国際文化財」(本社・東京都)によると、搾りから貯蔵までの工程がわかる遺構としては、これまで延宝2(1674)年の旧岡田家住宅(兵庫県伊丹市)が最古とされており、約300年さかのぼることになるという。

 昨年、マンション建設に伴い世界遺産・天龍寺近くの約700平方メートルを調査。その結果、口の広い甕(かめ)を180個分据えた跡が並んだ状態で出たほか、搾(しぼ)り機などや貯蔵施設も確認。また、一角からは木柱の基礎部分が見つかり、遺構全体を覆う建物跡(南北12メートル、東西14メートル)も発見された。

 木柱は約1・5メートル間隔で東西に2本確認され、いずれも根元が残り、直径30センチと45センチ。頑丈に固定するために柱に段差をつけてほぞ穴を開け、十字状に横木を通して、その上に重石として数個の巨石が置かれていた。木柱の近くには大型の壺を据えていたとみられる円形の穴なども見つかった。

 同社は、遺構は出土状況などから清酒造りの施設で木柱は天秤(てんびん)型の酒搾り機と断定。天秤型は布袋入りの醪(もろみ)を酒槽(さかふね)と呼ばれる容器に収め、太い棒の先端に重しをぶら下げた撥木(はねぎ)で酒槽の蓋を押し、酒を搾る仕組み。柱は撥木を支える男柱(おとこばしら)とみられる。穴は酒槽から搾り出た酒を受ける垂壺(たれつぼ)が据えられた跡とみられ、現存する搾り機と符合するという。

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