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厚生年金 適用拡大に壁 負担増す中小企業反発

 年金制度改革の最大の焦点はパートなどの短時間労働者への厚生年金の適用拡大と、働いて一定以上の収入がある人の年金を減らす在職老齢年金制度の見直しだ。このうち適用拡大は、労使折半で保険料負担が増す中小企業に反発があり、調整は難航しそうだ。自民党内にも慎重な声がくすぶっている。在職老齢年金制度の見直しは野党が矛を収める気配はない。(坂井広志)

 「中小企業はちゃんともうけて被用者の人生を支えるのが基本だ。社会保険料の負担が増えたら大変だというが、企業の体力を強化する気概はないのか」

 13日の社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の年金部会である有識者はこう述べ、中小企業側の言動を一喝した。

 とはいえ、反発は強い。12日に行われた自民党社会保障制度調査会の年金委員会・医療委員会の合同会議。ヒアリングで日本商工会議所は「中小企業経営に大きなインパクトを及ぼしかねない」として慎重な姿勢を示した。この動きになびく議員もおり、「年金財政の基盤強化は後からでもできる。適用拡大は慎むべきだ」との発言も出た。

 それでも、政府は「厚生年金の適用拡大」という基本路線は堅持する方針で、企業規模要件の緩和は既定路線。段階的に要件を緩和してでも、軟着陸させたい考えだ。

 政府が適用拡大を急ピッチで進めようとしているのは、将来的に低年金、無年金の高齢者が増加し、生活保護受給者が急増する恐れがあるためだ。2025(令和7)年には団塊の世代全員が後期高齢者になり、2040(同22)年頃には高齢者人口がピークに達する。非正規雇用が少なくない就職氷河期世代が高齢者になった場合も想定すると、制度の見直しはもはや待ったなしだ。

 年金部会では在職老齢年金制度の見直しについても議論が行われ、別の有識者は「野党の餌食になっている」と懸念を示した。厚労省は当初、65歳以上の減額基準の月収について「62万円超」を示し、立憲民主党などの野党は「金持ち優遇はやめるべきだ」などと反発していた。

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