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「フィリップ・パレーノ展」 体験から引き出す新たな感覚

「しゃべる石」(2018年)と「ハッピー・エンディング」(2014-15年)
「しゃべる石」(2018年)と「ハッピー・エンディング」(2014-15年)
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突然しゃべる石

 パレーノはパリを拠点に世界で発表する。映画、アニメーション映像作品、インスタレーションなどの表現で知られ、国際美術展のベネチア・ビエンナーレには93年から何度も参加する常連だ。近年は、コンピューターを用いた作品が際立つ。たとえば2階にある「しゃべる石」。置かれているのは丸みを帯びた黒い石。近寄ると突然、何かを読んでいるような女性の声が聞こえてくる。内部に仕込まれたワイヤレス・スピーカーから声が出ているのだが、一瞬どこから聞こえてくるのか分からない。会場に隠されたカメラで、人の動きを感知し声が発せられる仕組みだという。

 その声に反応するのが、隣にセットされた「ハッピー・エンディング」。作品自体は電気コードのついたガラスのランプがあるだけのそっけないもの。これが、石の声に呼応し、明かりがともったり消えたり。まるで会話をしているよう。不思議なことに、オブジェでありながら人間の心をもったように思えてしまう。

 「自分の作品は終わりと始まりがない。偶然出合うもので、時間によって見え方が全然違ってくる。見えないものが見えてもいい」とパレーノは話す。確かに、消えた雪だるまも幻のように見えたりもするかもしれない。

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