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【話の肖像画】元厚生労働事務次官・村木厚子(63)(10)失敗を学ぶ文化へ

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事務次官を退任し、記者会見に臨む村木厚子氏=平成27年10月1日、厚生労働省
事務次官を退任し、記者会見に臨む村木厚子氏=平成27年10月1日、厚生労働省

 〈公文書の改竄(かいざん)やセクハラなど、霞が関では不祥事が絶えない。古巣の厚生労働省も例外ではない〉

 厚労省でいえば、仕事量の負荷がかかっているので、人員をどんどん削っていくと、組織に「弱いところ」ができてしまう。官僚が増えるのは悪だといわれるけど、仕事量に見合った体制整備や予算確保はやってあげないとかわいそう。もう一つは検察と同じく、非常に同質の人がそろった組織で、社会のためにと思う気持ちが、逆にミスは許されないという発想になり、時に自己防衛することになってしまう。そういうひずみみたいなものはあるんじゃないですかね。

 ハラスメントについては、時代が変わっていることに対し、感度が悪かったんでしょうね。公務員なんだから道徳的に正しくやっているのが前提になっていて、個人のモラルに頼ってしまう。新しい問題にもう少し組織全体で取り組んだほうがいい。民間企業だったら、もっと研修とかやってますよね。

 仕組みがしっかりした企業ほど、変化に弱いんじゃないですかね。中央官庁は年功序列で、公務員試験は新卒の採用が中心。民間企業だったら買収や合併、ほしい人材を年俸制で雇うとか、組織そのものを変えていくダイナミズムがある。役所の場合は仕事や仕事の相手、世の中がどんどん変わる中で、ものすごく手足をしばられながら、公務員制度というルールの中で組織をつくっているので、どうやっても弱くなる。

 経済協力開発機構(OECD)の調査で印象的だったのは、日本は技術も人材もレベルが高い。何がだめなのかと言ったら、違う人と一緒に仕事をするのが苦手だと。それは大胆な変化を生む根源のはずなのに。その典型が検察であり、中央官庁であり、伝統的な日本の企業ですね。

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