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【話の肖像画】元厚生労働事務次官・村木厚子(63)(8)居場所がない少女たち支援

 薬物や売春をする少女たちの中には、困窮した厳しい家庭状況から抜け出し、1人で稼いでいこうと思い、水商売や風俗に走る子も少なくありません。世の中からは、悪い子とかモラルが低いとか、好きでやっているといわれ、苦労して戦っている。一生懸命に戦っている子を大人たちが利用し、もうけている構図はおかしいんじゃないかと思うようになった。

 再犯防止シンポジウムで、NPO法人「リカバリー」代表の大嶋栄子さんが「溺れている人に『わらをつかむな』って説教して何になる」と話していたのに衝撃を受けた。「やるべきことは、ブイを投げることでしょう」と。夜の街を徘徊(はいかい)している子の中には、家から逃げ出してきたのに、悪い子だとレッテルを貼られていることもある。発見できていない、手を差し伸べられていないケースが山のようにあり、その先が悪い子というレッテルでは救われないと思う。

 当事者研究で知られる東京大の熊谷晋一郎准教授から教わったのは、医療や福祉の分野で、支援者の偏見を取り除くだけでも、随分と治療効果が上がるということ。カナダにはそうしたプログラムがあるらしく、日本でもできないかと思った。また、当事者同士で自由に語り合い、自分たちで問題を少しずつ消化していく、解決策を発見していくプロセスはすごく役に立つと思います。そういう支援の仕方が、だんだん増えてくるんじゃないですかね。(聞き手 伊藤真呂武)

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