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英語試験延期 「ほっとした」保護者 学校関係者は困惑

 萩生田光一文部科学相が1日、来年度の大学入学共通テストへの導入を見送ることを表明した英語民間検定試験。突然の方針転換に、試験実施団体や学校関係者などが対応に追われた。ただ、地域格差や経済格差などへの問題が指摘されていたことから、保護者らからは「ほっとした」と歓迎の声もあがっていた。

 「全体の仕組みが決まらないのに、話だけが進んでいるように見えた。まずはほっとしました」

 大阪府内の私立高校2年生の母親(49)はこの日朝、英語民間検定試験の導入延期を知り、子供と一緒に喜んだという。「娘も私も振り回された。志望大学に詳細を問い合わせても、『まだ決まっていない』といわれて対策もできず、実施は無理だと思っていた」と話していた。

 これまで、英語民間検定試験の導入をめぐっては学校関係者のなかでも賛否が渦巻いていた。

 高校の校長らでつくる全国高等学校長協会(全高長)は今年9月、地域格差や経済格差への対応が不十分などとして文部科学省に導入の延期を要望。

 一方、全国約1400の私立中学・高校が加盟する日本私立中学高等学校連合会(中高連)は、延期した場合、準備を進めている高校生に新たな負担を強いるとして、延期しないよう求めていた。

 中高連事務局の担当者はこの日、「事務局レベルではこういう展開になると予測できなかった。今後の対応を内部で検討する」と話していた。

 1日は、民間の英語資格試験の受験に必要となる「共通ID」の受け付けが始まる予定だったこともあり、学校現場は突然の方針転換に混乱気味だ。

 英語教育が盛んで、海外留学中の生徒も多いという大阪府内の私立高校の英語教諭(55)は「きちんと準備してきたのにこんな結果になるとは…。生徒に不利益が出ないよう時間をかけて良い制度にしてもらえれば」と戸惑いの様子。一方、ある府立高校の関係者は「当初から、過度の期待はしないようにしていた」と冷ややかな反応だった。

 大阪府立槻の木高校(大阪府高槻市)の大西雅美校長は「生徒への情報が少なかったので、導入延期は支持したいが、決定が遅すぎた」と話していた。

 導入に向けて準備を進めてきた試験実施団体も困惑気味だ。

 共通テスト導入の延期が決まった「英検」や「IELTS」を運営する日本英語検定協会の担当者は、「今後、文部科学省から事情説明を受けて協議する必要がある。現時点で導入延期決定の是非については何ともいいかねる」と指摘。「文科省には、対象となる受験者が戸惑わないような対応を願うばかりだ」と話していた。

 一方、TOEFLの広報担当者は「引き続き日本の生徒の皆様の英語力向上に向けて尽力し、サポートしてまいります」とコメントしていた。

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